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世界最強の実用車ブロンプトンを徹底解説!【折りたたみ自転車】

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最終更新日:2017年10月1日

自転車として実用的であるということは、走行性能が高く・安全で頑丈なつくりであることが実用的であると言えましょう。

また荷物を運べる・悪天候に強いなども実用面では重要な要素です。

折りたたみ自転車として実用的であるということは、折りたたみが簡単・持ち運びしやすい・壊れにくいことが実用的であると言えましょう。

それらの観点から見ると、今回紹介するブロンプトンという折りたたみ自転車は、正直世界最強と言って過言ではないです。

ブロンプトンなんて「いけ好かないオシャレ野郎が乗る小さくたためるだけのノロマな自転車」なんてイメージを持っていませんでしょうか?
わたしはこのようなイメージでした笑(酷い

先日、小径車専門店に行った際に、店員さんからプロンプトンについて色々教えてもらったところ、実は徹底的にデイリーユースを追求したスペシャルな超堅実的な最強の実用マシンであることがわかりました。

一体何が最強であるか、解説して行きたいと思います。

ブロンプトン徹底解説!

ブロンプトン(BROMPTON)とは?

イギリス発祥の自転車メーカーで、企画・設計・製造のすべてを自社で行います。

公式HPには、

日々の暮らしの中で使われるまで、厳しく最後までしっかりと作り上げる。それがブロンプトンの考える責任と約束なのです。

とあります。

そもそもイギリスでは、自転車を日常の足として活用する文化が進んでいます。

例えばロンドン市内では自動車が市内を通行する際に税金がとられることもあって、自転車専用レーンの整備が進んでいます。

また折りたたみ自転車であれば、地下鉄にそのまま乗せられることもあり、ロンドン市内を走る自転車ないし、折りたたみ自転車の数は年々増えているそうです。

ロンドン市民にとって自転車を移動する道具の一つとして活用されているわけです。

その中でブロンプトンは徹底的に日常生活で使いやすいように改良を重ねて来た折りたたみ自転車です。

最大の特徴は一瞬でたためてコンパクトになる折りたたみ機構

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このように、一瞬で折りたためる機構を持っています。

それだけでなく折りたたんだサイズが、60cm×60cm×30cmという小ささにたたむことが出来るのです。

この大きさはスーツケースにもそのまま入るくらいのサイズです。

スーツケースくらいのサイズであれば、地下鉄に限らず日常生活においてスーツケースをおけるくらいのスペースがあれば、置き場所に困ることはないだろう、という設計思想のもと作られています。

60cm×60cm×30cmというサイズに折りたためるということが大きなポイントです。

頑丈!とにかく頑丈であること!

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この画像がたたんだ状態です。

画像の右上で最も出っ張っている部分はサドルです。

同様に右下で最も出っ張っている部分はキャリアのローラー部分と、ペダルです。

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反対側から見ると、ペダルがタイヤに沿うような位置に来ていることが分かります。

左上ではフレーム本体が出っ張っています。留め具であるクランプ部分はわざと壊れやすいプラスチック製にしてあります。(ここもポイントなので後ほど解説)

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なので、海外輪行時などは、あらかじめクランプ部分を取り外しておいた方が良さそうです。

左下ではキャリアが出っ張っています。

このように、最も衝撃を受けそうな部分が頑丈なパーツで作られていることがポイントです。

例えばロードバイクを輪行しようとすると、端っこの部分はリアディレイラーやシフターなど繊細なパーツがどうしても来てしまいます。

そういった繊細な壊れやすいパーツは徹底的に内側にたたむ機構になっていることが頑丈さの秘訣です。

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こちらが、真上から見た写真ですが、見事にピタっと重なり合っています。

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ディレイラーはこの部分に格納されているのですが、上から見てもよく分からないくらい車輪と車輪の間にピッタリ収まっていることが分かります。

横からの衝撃もフレーム全体で受け止める構成になっているため衝撃に強いのです。

聞いた話によると、ブロンプトンを階段から落としたとしても全く走行面への影響が無かったそうです。
海外輪行する際に、海外の航空会社(特に欧米の会社)を利用した際に、普通の輪行袋に入れて輸送しても、壊れなかったそうです。

海外の航空会社にほぼ裸で雑に扱われても壊れないという頑丈性と携帯性が両立しているのは、ブロンプトンだけでしょう。*1

店員さんいわく「頑丈さは世界一」だそうです。

ユーザに合わせてハンドルの形状を選ぶことが出来る

まったり走りたい人向けのMタイプ。

スポーティに走りたい人向けのSタイプ。

そしてツーリング等長距離走りたい人向けのPタイプ。

の3種類に分かれています。*2

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※画像はhttp://www.mizutanibike.co.jp/brand/brompton/selection.htmlより

Mに比べて、Sタイプの方が前傾姿勢が取りやすく、ハンドルの高さが低く作られています。

Pタイプは、上ハンドルを普段握って走りますが、下ハンドルを握ることで前傾姿勢をつくることが出来ます。

長距離ツーリングにおいて姿勢を変えることが出来ると、使う筋肉を分散することが出来て、疲れにくくなります。

どのタイプのハンドルを選んでも、折りたたみ機構への影響はありません。

ギヤの種類もユーザに合わせて3パターンから選べる

外装2速、内装3速、内装3速と外装2速を合わせて6速の3パターンです。

2速から6速になるにつて、スピードが出しやすくなります。

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※画像はhttp://www.mizutanibike.co.jp/brand/brompton/selection.htmlより

まず外装2速には、13Tと15Tのギヤを搭載しています。

内装3速では、1段目に対し3段目は160%ほどより前に進むようになります。

その両者を組み合わせた6速では、16インチという小さなタイヤにもかかわらず、ひと漕ぎ7m以上進むように作られていて、体感ではロードバイクの一番重たいギヤに匹敵するほどの重さです。

これだけコンパクトな見た目でも本気を出せばなかなかの走行性能を引き出せるので、時速20kmほどで巡航するツーリングにも使えますし、軽いギヤを使えば漕ぎ出しが非常に軽く、ストップアンドゴーの多い街乗りにピッタリです。

わたしの体感では、同じ出力でロードを漕いだときと、ブロンプトンを漕いだ時とでは、ブロンプトンの方が20〜30%スピードが落ちるかなという感じです。

また、車体重量がある程度ある影響なのか、一度スピードを出すと速度を維持しやすいように思えます。

リアキャリアで物が運べる

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オフィシャルには耐荷重10kgまでと言われているそうですが、折りたたんだ際には一番下でブロンプトン本体の荷重を一手に引き受ける存在がキャリアです。

店員さんいわく、「だったら10kg以上重くても問題ないはずだし、海外のインスタでキャリアに人が立って二人乗りしている画像を見たが、それくらいしても問題ないくらいブロンプトンは頑丈にできている」と仰っていました。

ブロンプトンの問題ではなく、重たいものを運ぶと安定性を欠くから気をつけてねって意味合いが強いと思います。

なのでちょっとした電化製品を買った時や、業務スーパーやコストコで大量のお買い物をした時にも、キャリアに荷物を積んで走ることも可能です。

ものを運ぶという使い方でも他の自転車に対して優位性を発揮します。

また、折りたたんだ際に、キャリアについたローラーで転がして運ぶことが出来るので、非常にラクチンです!

キャリアはオプションなので、無しにすることも可能ですが、わたしはキャリアを付けることを強く推奨します。

マッドガード(泥除け、フェンダー)が標準装備

イギリスは雨の街なので、泥除けがあるとないとでは安心度が違います。

日本も雨がよく降る国なので、泥除けの存在はありがたいです。

泥除けを外すことも可能ですが、その場合は2つほどパーツが必要となりますし、工具も複数種類必要です。

公式にもオススメのカスタマイズではありませんが、軽量化を目指したい時には軽量化も可能という汎用性は保たれていますし、泥除けを外しても折りたたみ機構への影響はほとんどありません。

カラーバリエーションが豊富

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2017年モデルでは全14色展開されており、またオーダーシステムによる注文ならばフレームの色を組み合わせてつくることも可能です。

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こんな風に、黒と黄を混ぜて組むなんてカラバリも可能です。

自転車を選ぶポイントは、何よりもデザインです。

このモデルはカラバリが少なくて、あまり好きじゃない色だけどまあ仕方ないか、となるよりはお気に入りの色の自転車に乗った方がテンション上がります。

カラバリが豊富なことは非常に重要なのです。

オプションパーツが豊富

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例えば、このフロントバッグは前かご代わりに装着することが出来て、取り外してそのままショルダーバッグとして使うなんてことも可能です。

このような機能を持ったオプションパーツもサードパーティ製も含め豊富な種類があります。

自分のライフスタイルに合った活用を、ブロンプトンは提案しているのです。

壊れやすいパーツは標準的なパーツで作られている

折りたたむ際に使っているクランプ部分の金属パーツとプラチックパーツとネジは、こんな風に出来ています。

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このネジはごくごく普通の規格の普通のネジです。

世界中のホームセンターや機械屋・修理屋に行けば必ずあるようなネジなので、いざ壊れても補充が簡単に効きます。

金属パーツが破壊されることはまず考えられず、プラスチックパーツは自転車本体を守るために先に壊れるように作られています。

プラスチックパーツは、折りたたむ際にネジを緩めやすくするためについているパーツなので、なくてもドライバーやレンチがあればネジを締めることが出来ます。

なので、仮に交通事故にあってクランプ部分が破損するような事態となっても、ネジさえ無事ならすぐ走り出すことが可能ですし、ネジが折れたとしても調達できれば走行可能になります。

こういう設計は世界中を旅するような人にとっては重要なことです。

細かいところまで考えつくされた設計思想が、本当に素敵だなと思います。

また、ブロンプトンで簡単に外せるパーツは、このクランプ部分だけです。

ロードバイクでありがちな、パーツの盗難の恐れが非常に低くなっています。なぜなら、クランプ部分はただのネジと金属で、価値はほとんど無いからです。

堅牢な鍵でロックしておけば、盗難の恐れは全くと言っていいほどありません。

専門ショップ店員がマジでおすすめする最強の自転車の鍵とは!? - あきさねゆうの荻窪サイクルヒット

社長のモノ作りへのこだわりがすごい

年に1回、社長が来日するそうです。

「BROMPTON World Championship Japan」というイベントがあります。

このイベントはブロンプトンに乗って行うレース・イベントなのですが、なぜかドレスコードがあって、ジャケット・襟付きシャツ・ネクタイを着ないとダメなんだそうです笑

そのため、レースだけでなくベストドレッサー賞という謎の表彰まであるというアツいブロンプトン愛を感じる公式のイベントです。

※詳細はコチラです。(PDFファイルが開きます)
http://www.mizutanibike.co.jp/img/bwc2016.pdf

その際に、社長が来日していくつか代理店であるショップを回るそうです。

社長は「何か改良すべきポイントや、お客さんからの要望があったら何でも言ってくれ、直すから」と言って回るそうです。

小径車専門店には、様々なカスタマイズパーツが置いてあるわけですが、それらを手にとって見た社長は、「こんなパーツをブロンプトンにつけるくらいなら、オレたちに言ってくれ!代わりにもっといいもの作るから!」と言うそうです。

実際に現場で上がった要望を伝えたところ翌年のモデルから改良が加えられるという、モノ作りとしての強いこだわりを持っています。

ブロンプトンがよく売れているのが、日本という事情もあるかと思いますが、本当に良いものを世に生み出すという社長の意気を感じるので、ブロンプトンというメーカーなら信じられるなと思えました。

まとめ

本当に素晴らしい自転車だと思います!

店員さんがブロンプトンを勧めてきた時は、「うわあ、興味ねえわ」って思っちゃいました。
ところが「これは最強の実用車です」とハッキリ言われた時に、どんな話か詳しく聞きたくなって、聞いた結果を余すことなくまとめてみました。

実用車としての性能を極限まで高めていて、18万くらいから買えるという値段は、もはや安くさえ感じます。

使い方としては、普段の通勤に使ってもいいですし、ちょっと遠出した時に雨が降ってきたらサッとたたんで袋に入れて電車で帰ること出来ます。

逆に電車で郊外に移動してから、ポタリングを楽しむことも出来ます。

例えば鎌倉まで電車で行って、鎌倉周辺を自転車で高速に移動しながらお寺めぐりや美味しいもの食べまわることも出来ます。

路上駐輪が不安なら、たたんで境内や店内に持っていけば問題ないです。
キャリアのキャスターを使えばたたんだ状態でスーツケースのように転がして移動することも可能です。

簡単には壊れない頑丈さを活かせば、過剰な梱包を必要とせずに飛行機輪行を可能になるため、少ない荷物での旅が可能になり、行動範囲がむちゃくちゃ広がります。

飛行機でヨーロッパに移動して、空港からホテルまで自走で移動することも可能ですし、都市間を移動しながら旅をすることも気楽に出来ちゃいます。
疲れたり雨が降ったら電車やバスに乗せても問題なしです。

このように総合的に移動するということに関しては「人×通常の交通手段×ブロンプトン」が最強なんじゃないかと、わたしは考えます。

店員さんもブロンプトンのことを「最強の実用車」と断言することも納得です。

この設計思想に感銘を受け、わたしはブロンプトンの購入を決意しました。

久々に良い買い物をした気分です!
こんなに心躍って実際に手にする日を待ち遠しく思うことは久々です。

ブロンプトンを入手したら行動範囲が劇的に広がるので、今まで以上に実体験を伴ったレポートが出来るようになります。
それが楽しみで楽しみで仕方ありませんね!

また今回、お世話になったお店はコチラの「ローロ」という小径車専門店です。

やはり実際に専門店に足を運んで、店員さんに相談乗ってもらうのがいいですね!

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ブロンプトンは見る人が見れば簡単にたたんで持ち運び出来ちゃいます。頑丈な鍵で守りましょう。

街乗りにぴったりなヘルメット「カスク」を紹介しています。

海外輪行したときのレビューです。全くの無傷でブロンプトンと共に海外旅行を楽しめました。

実走レビュー記事も書きました。


ブロンプトン以外の折りたたみ自転車も検討しているなら、こちらの記事もあわせてどうぞ。

*1:あくまで個人の体験談に基づく話なので、壊れない保証はないです。それくらい頑丈なんだ、ということが伝わるエピソードとして紹介しました。

*2:正確には高身長向けのHタイプがあるが、高さが違うだけで思想はMタイプと一緒なので本稿では割愛する