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あきさねゆうの荻窪サイクルヒット

アラサー男子がブロンプトン・ロードバイク・プロ野球・メジャーリーグ・ラーメンネタ中心にお送りします。

もし桃太郎がメンタリストだったら【DaiGoの『一瞬でYESを引き出す心理戦略』の書評です】

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メンタリスト桃太郎の誕生

昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。

おじいさんは山へフォークを曲げに行き、
おばあさんは川へ心理学を学びに行きました。

おばあさんがフロイトの精神分析学を読書していると、
川上から、ピンクの大きな桃と、赤い大きなリンゴと、緑の大きなメロンが流れてきました。

おばあさんは、ピンクの大きな桃を拾い上げました。
自分の意思で誰の指図を受けることなく、拾い上げています。

拾った桃を家に持ち帰りましたが、両手がふさがっていたため、
おじいさんに家の扉を開けてもらうよう呼びかけました。

すると、おじいさんは扉を開けることなく、おばあさんに声をかけます。

「やあやあ、大きな桃を抱えてどうしたんじゃ?」
「わたしの姿が見えていないのに、どうして桃を抱えていることが分かったの?」
「上流からピンクの桃、赤いリンゴ、緑のメロンを流したのはワシじゃ。出掛ける前にワシが来ていた服の色を覚えているじゃろか?」
「ハッ!そういえばピンクのシャツを着ていましたね。」

そう、おばあさんはおじいさんの着ていたピンクのシャツを見て、
潜在意識にピンクという色が刷り込まれていました。

ピンクの桃を見た時に、おじいさんを連想して、おじいさんと桃を一緒に食べる、
という考えに至って、無意識に桃を選んで拾い上げたのです。

「これがメンタリズムじゃよ。フォッフォッフォ。」
おじいさんは、いつもの決め顔で言います。

せっかくなので、おばあさんはおじいさんが曲げたフォークを使って、
桃を切り分けようとしました。

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すると中から赤ん坊が出てきました。

赤ん坊と共に、番号が振られた2つの封筒も入っていました。

1番と書かれた封筒を開けてみると、2枚の紙が入っていました。

一枚には文章が書いてあり、もう一枚は白紙です。

『今からあなたは、この赤ん坊に名前をつけてください。

名前を決めたら、もう一枚の白紙の紙に名前を書いてください。

あなたが決めた名前を当ててみせます。

この赤ん坊を見た時に、ある程度どんな名前をつけるか考えていたと思いますが、
今から考えた名前に変えてもいいですし、変えなくてもいいです。

男の子なので二郎や健太のような男の子らしい名前にしてもいいですし、
颯太や大翔のような現代風の名前でも構いません。

名前を書き終えたら、もう一つの封筒を開けてみてください。

その封筒の中に、あなたが書いた名前が記された紙が入っています。』

という文章が書かれています。

「そんな当てられるわけないでしょ!」

おばあさんは、謎の挑戦状を見ながら当たるなんて断じてありえないと思っていますが、
何だか妙な説得感があることに動揺を隠せません。

「この赤ん坊の名前は、、、そうね、、桃太郎。桃太郎にするわ!」

おばあさんは、手元にあるもう一つの封筒を開けると、中から一枚の紙が出てきました。

「も、『桃太郎』と書いてある!一体どうして!」

『桃太郎』と書かれた紙の裏をめくると、

『これがメンタリズムです。』

と書いてありました。

こうして桃太郎、のちのメンタリストMomotaRouが誕生したのです。

月日は流れ

すくすくと大きくなったMomotaRouは、
鬼ヶ島に棲む鬼がトルステン・ハーフェナーの『(文庫)心を上手に透視する方法 (サンマーク文庫)』を悪用しているとの話を聞き、
鬼とメンタリスト対決する決意を固めました。

おばあさんから、赤・黄・青色のボールを一つずつ、
1枚だけ当たりで他5枚が外れのカード、目隠しをもらい、出掛けました。

鬼ヶ島に向かう途中で、
イヌ、サル、キジに出会います。

「MomotaRouさん、鬼とメンタリスト対決をすると聞いたが、あなたは超能力者なのか?」

「わたしは超能力者ではありません。メンタリズムを扱うメンタリストです。
メンタリズムは、心理学をベースに、運動力学や催眠療法などを織り交ぜて生み出された人の心をコントロールする技術です。」

「何をごちゃごちゃ訳の分からんことを!」

「では、一つお見せしましょう。
えー、このあたりにある自然なものを使いたいのですが。

ここに落ちている小石にしましょう。」

MomotaRouは、小石を拾い上げます。

「この小石を、イヌさん、サルさん、キジさんのどなたかが持ってください。
どなたが持つか私が見えないようにアイマスクで目隠しをして、
後ろを振り向きます。その間に、お三方のうちどなたかが小石を持って握りしめてください。
わたしは誰が小石を持っているか、当てて見せます。」

「そんなこと出来るわけないだろ!」

イヌが吠えます。

「おっと、イヌさんは顔に出やすいタイプですね。」

「イヌ!やりあっちゃいかん。相手のペースにハマっては試合前に勝負がついてしまう。」

キジがたしなめます。

「よろしいでしょうか。それでは、わたしは後ろを向いて、
この目隠しで見えないようにします。
先ほどの小石を、イヌさんが持ってもいいですし、
サルさんが持ってもいいです。
あるいは、キジさんが持ってもらっても構いません。
音を立てると音で判断出来てしまうので、
なるべく音を立てないよう静かにお願いします。」

MomotaRouは、いつものペースで話します。

イヌ、サル、キジは、
互いに目くばせしながら、ポーカーフェイスが自慢のキジが小石を持つことにしました。

「準備できましたか?」

「はい。」

とキジが答えます。

「それでは、目隠しを外してそちら側に振り返ります。」

MomotaRouは、三人を見渡すと問いかけはじめます。

「わたしの質問に『No』で答えてください。
イヌさん、あなたが持っていますか?」
「ノー。」
イヌが答えます。

「サルさん、あなたが持っていますか?」
「ノー。」
サルも答えます。

「キジさん、あなたが持っていますか?」
「ノー。」
キジも答えました。

「なるほど、だいたいわかりました。」

「えぇっ!」
と、驚きの反応をイヌ、サルは見せてしまいます。

しかし、MomotaRouが見ていたのはイヌ・サル二匹の反応ではなく、
キジの首が一瞬こわばったその瞬間だった。

「キジさん、あなたが持っていますね。」
「なんと、、、」

キジは苦笑いしながら、羽の内側から小石を取り出しました。

「どうして分かったんだい?」

「あなたは表情をコントロールしようとするあまり、
『あなたが持っていますか?』と聞かれた時に、
くちびるをムッと噛みしめるような仕草をしていました。
最後に『だいたいわかりました』と言った時も動揺を隠すために、
首筋に力を入れていたところが見えたので、
間違いなくキジさんだと思いました。」

キジの心理は、まさしくMomotaRouの読み通りだった。

「参りました。我々も一緒に鬼とのメンタリスト対決をに見に行かせてくれないか。」

「どうぞ、ご自由に。」

「ありがとう。良かったら、その『ユング心理学入門』を一冊くださいな。」

こうして、イヌ・サル・キジもメンタリズムを学びながら、
鬼とのメンタリスト対決を観覧しに行きました。

そのころ鬼が島では

脳科学者の金太郎が、赤鬼とディスカッションしていました。

「人の心理を読みすぎるあまり、自分が人からどう見られるのか考えてしまうことは脳に良くない」
と、金太郎が言えば、

「人の理解が先ではない、自分のことさえ分からぬ者に、相手のことなど分かるはずもない」
と、赤鬼が返します。

議論は一進一退の攻防を続けますが、
「一言も話さずとも相手の考えていることは分かる」
と発言した赤鬼が一切発言しなくなったため、金太郎は
「では一体何のための議論なんだぁ!」
と叫び爆死しました。


そこへMomotaRou一行が到着しました。

「赤鬼さん、ババ抜きをしましょう。」

MomotaRouの提案を受けた赤鬼は、ババ抜き対決をすることに。

お互いに1~5までのカードを1枚ずつ持ち、
最初に赤鬼がババを持った状態で、MomotaRouが赤鬼のカードを1枚引きます。

引いたカードが数字であれば、
続いてももう1枚引くことができます。

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「まず端っこにババを置くとは考えにくいので、
右利きの人は右から2番目か3番目を取りやすい。
ならば2番目か3番目にババを置いているのではないですかね。」

赤鬼を攻めます。

「その余裕の表情から、端は安全と見ます。」

と言うなり、両端のカードを取ってあっさり2ペアつくりました。

「残りは4枚。
取りやすいのは、元々右から2番目か3番目だが、
裏をかいて左から2番目か3番目に置いているのかしれないなあ。」

MomotaRouの推測に、赤鬼は微動だにしません。

「このカードですか?」

左から順々に聞いていきます。
おなじみの一つずつ相手の反応を見るMomotaRouの得意技だ。

左から3番目のカードを聞いた時の反応が他の反応と異なる点を察知したMomotaRouは、
あっさりババ以外の3枚のカードを引いてストレート勝ちしました。

「赤鬼さん、あなたは人の心を透視することが出来ても、自分を守る術を持たない」

そうなのです。
心理学者もメンタリストも、人のことを当てるのは得意で、
心理の隙をついて自分を守ることもできても、
一方的に攻められることから守る術を持たないのです。

メンタリズムも万能ではありません。

「その通りだ。わたしは、そのことをあなたに伝えたかった。」
と、赤鬼が言いました。

「赤鬼さん、あなたとは話が合いそうだ。」

こうして、MomotaRouと赤鬼は夜が明けるまで、
バーで女の子を口説くポイントについて語り合ったとさ。

おしまい。

あとがき

著書を読んだり、テレビでDaiGoを見ていると、
メンタリズムは技術で、たくさん練習して実際にやって経験を積んだ賜物なんだろうなあと思います。

小手先のテクニックだけを真似しても、だだ滑りすることでしょう。

中には即効性のあるテクニックも確かに存在するでしょうし、
心理学を学ぶことで人間関係を円滑にするアイデアとなることは間違いないと思います。

そんなことよりも、単純にメンタリズムのバトルを見るのは面白いし、バシッと見抜く姿を見るのは面白いなって思ったお話でした!

表紙に「知りたいあなたは17ページからお読みください」と書いてあり、17ページを開いてみると…。という感じで、即買いした一冊です。

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