最終更新日:2017年10月3日
ロードバイクをWiggleで購入して、1年が経ちました。約13万円で買ったとは思えないほど走行性能は高く、これまでに3000kmほど走りました。
車体重量はカタログ値で7.8kg、ペダル込みの実測で8.4kgです。ホイールはシマノのRS11というモデルで、前後で計2.03kgとなっています。
ホイールは前後セットで、価格1万円を切るようなものですので、コストを抑えるために、ホイールのグレードを下げていることがわかります。
とはいえ、十分によく走るので、走行性能に大きな不満はありませんでした。
しかし、1年くらい乗っていると、そろそろ乗り味を変えたいという欲が生まれてくるのです。
そこで、手軽に乗り味に最もインパクトを与えるであろう、ホイール交換をしたいと思いました。
色々と調べるなかでわかった、初めてのホイール交換において重要なポイントをまとめてみました。
ホイール交換で重要な8つのポイント
1,価格について
エントリークラスのものは、2〜3万円前後。
ミドルクラスのものは、5〜6万円前後。
ハイクラスのものは、8〜9万円以上で上限はなし。
といういった価格帯に分かれています。
もちろん上限はあってないようなもので、1本50万円とするようなホイールも世の中には存在するらしいです。
いま履いているRS11は前後セットで1万円を切るくらいの価格です。
自転車本体が13万円だったので、それに近い価格のホイールにお金を出すのはオーバースペックのように感じますしい、
2〜3万円のホイールでは、RS11との差はそれほど実感しにくいと思い、もう一段階上の性能を持つ5〜6万円クラスのホイールを中心に検討しました。
2,最も大切な重量について
ホイールの重量は、ハブ+スポーク+リム(+リムテープ)の合計となります。
基本的には軽ければ軽いほど、走行性能がアップすると考えて良いです。
ただし、同じ重量のホイールがあった場合、リム重量がより軽い方が走行性能は高くなります。
そのため、細かく重量を見極めるためには、リム重量も知る必要があります。
今回は、予算5〜6万円程度で考えているので、リムの重さまでは考慮せず全体の重量のみを考慮しようと思いました。
それに、5〜6万円クラスのホイールでは、リム重量まで公開しているケースが少ないです。
前後セットで重量1600g以下を目安として候補を絞ってみました。
今後、10万円を越えるようなハイエンドホイールの購入を考えるときには、リム重量までこだわって選びたいと思います。
3,リム幅について
昨今の主流となっている、タイヤのサイズは25cです。
以前の主流だった23cのタイヤよりも幅が広くなりますが、逆に転がり抵抗は少なく済むとのことで、プロの世界でも25cのタイヤが主流となっているようです。
そして、25cサイズのタイヤに適したリム幅はC17で、「ワイドリム」と呼びます。
わたしのロードバイクにも25cサイズのタイヤが装着されていますが、ホイールのRS11はリム幅C15となっています。
25cタイヤの乗り心地は気に入っているので、次も25cタイヤを履きたいと考えています。
しかし、リムがC15であるため、このように横から見るとタイヤの膨らみが気になります。
図にすると、こんな感じです。
タイヤをリムにはめにくかったり、タイヤの膨らみ部分が余計な気流を生み出して空力面でもマイナスの影響を及ぼす可能性もあります。
さらに、キャリパーブレーキのクリアランスを狭くすると、クイックリリースレバーを全開にしても、タイヤに引っかかって外しにくくなります。
そのため、ブレーキのクリアランスを広めに設定しないと、気軽にホイールの取り外しができません。
そうすると、ブレーキの引きしろが大きくなってしまいます。
全力でブレーキを握ると、ハンドルにくっつくかくっつかないくらいの引きしろなので、あまり良い状態とはいえません。
ロードバイク本来の性能を引き出すためにも、適切なサイズのタイヤとリム幅の組み合わせであるに越したことはないと思いました。
4,リムの素材について
主にアルミニウムかカーボンの2択となります。
ざっくり両者を比較すると、
・アルミニウム製リムの方が価格が安く、丈夫
・カーボン製リムの方が価格が高く、軽い
という違いがあります。
カーボンの方が、メンテナンス等で繊細に扱う必要があるように思えますし、
アルミニウムでも価格に対して十分軽いといえるホイールがいくつかあるので、わたしはアルミニウムにしたいと考えています。
5,リムハイトについて
いわゆるディープリムと呼ばれる、リムハイトが高いホイールの方が、空力性能は高いと言われています。
しかし、横風の影響を受けやすくある程度の脚力がないとその恩恵には預かれません。
そもそもの重量が重たくなるため、ヒルクライムにも向いていないでしょう。
少なくともわたし自身は、ディープリムの恩恵を得られる自信がないので、リムハイトの低い軽量ホイールを選びたいと思います。
リムハイト30mm以下のもので候補を探しました。
6,装着タイヤの種類について
クリンチャー、チューブレス、その両方に対応した2Wayタイプと種類があります。
一般的にクリンチャーの方がパンク修理が簡単で、チューブレスの方が走行性能が高いと言われています。
個人の嗜好の問題かと思いますが、チューブレスに対して造詣が深くないのであれば、無難にクリンチャーを選んだ方が良いと思いました。
7,メンテナンスのしやすさについて
ホイールもコンポーネントの一つです。長距離・長時間走ることで、徐々に性能が低下していきます。
そのため、ホイールも定期的なメンテナンスが必要となります。
メンテナンスの方法は主に2つです。
「振れ取り」と「ハブの清掃」です。
「振れ取り」は割と高度なメンテナンス技術が必要とされますが、自力でできないことはないです。海外通販等でホイールを安く購入しようとしている人は、「振れ取り」することも考慮に入れておくべきだと思います。
自信がない人は、専門ショップで購入してメンテナンスもお店でやってもらう方がいいのかなと思います。
そして、「ハブの清掃」はメーカーによって、やり方が異なります。
ざっくり言うと、
・カップ(玉受け)&コーン(玉押し)型
・シールドベアリング型
の2パターンがあります。
前者にはシマノ、カンパニョーロ、フルクラムなどが該当し、後者にはMAVIC(マビック)やPrime(プライム)などがあります。
カップ&コーン型の清掃方法は多少難易度が高いものの、清掃頻度は少なくて済みます。(数千kmに1回とか)
シールドベアリング型の清掃は難易度は高くはないものの、シールドベアリング内のグリスアップなどしようとすると、少しコツが必要になるようです。
また、MAVIC(マビック)の場合は、専用のオイルが必要となり、清掃頻度は多くなります。(1000kmに1回が目安)
※参考:
・シマノ製ホイール(カップ&コーン型)のメンテナンス方法
http://www.cb-asahi.co.jp/html/mente-hub.html
・シールドベアリング型フリーハブのメンテナンス方法
http://fotopota.sakuraweb.com/archives/2014/09/post_892.html(シールドベアリング自体の清掃方法)
マビック製ホイールのメンテナンス方法
http://www.aberdeenccn.info/mavicwheel-overhaul
これらのリンク先の清掃方法を見て、自分にも出来そうだと思えるハブを搭載したホイールを選んだ方が良いと思いました。
8,デザインについて
ホイールのデザインによって、ロードバイク全体の与える印象が大きく異なります。
特にスポークの形状とリムのステッカーのカラーリングが重要です。
性能重視であれば、デザインは無視してもいいかもしれませんが、個人的にロードバイクのデザインは性能と同じくらい大事だと考えているので、自分の自転車に合ったデザインのホイールを選びたいところです。
5〜6万円前後のおすすめホイール5選
というわけでポイントをまとめると、
・価格は5〜6万円以下
・重量は前後1600g以下
・リム幅C17
・リムハイト30mm以下
・アルミリム
・クリンチャータイプ
という条件をなるべく満たすもので、良さそうなホイールをピックアップしてみました。
※海外通販の価格は、為替の影響で値段が変動するため、リンク先で最新の価格をチェックすることをおすすめします。
Prime Pro(プライム プロ)
価格:35,000〜50,000円
重量:1470g
リム幅:C17
リムハイト:27mm
リムの素材:アルミ
タイヤ:クリンチャー(チューブレス化も可能)
ハブの構造:シールドベアリング型
海外通販のWiggleで取り扱っている、低価格高性能ホイールです。
この価格で、重量が前後1500gを切るのは圧倒的で目を疑いました。
日本製のハブを使用しており、回転性能は高いとの評判です。
また、Primeでは、シールドベアリング単体、フリーハブボディ単体などパーツ単位で別売りしており、新しいパーツと交換するメンテナンスも可能となっています。
シールドベアリング内部の清掃にためらいがある方は、新しいシールドベアリングと交換するのも手です。
Campagnolo Zonda C17(カンパニョーロ ゾンダ C17)
価格:40,000〜60,000円
重量:1596g
リム幅:C17
リムハイト:
リムの素材:アルミ
タイヤ:クリンチャー
ハブの構造:カップ&コーン型
価格の安さが魅力のホイールです。
リアホイールはG3組みと呼ばれる独特なスポークの配置となっています。
このデザインの好みが分かれるところですが、安く高性能なホイールの入門用にぴったりです。
なお、AmazonよりWiggleなど海外通販の方が1万円ほど安く買えるようです。
Fulcrum Racing 3(フルクラム レーシング3)
価格:50,000〜70,000円
重量:1555g
リム幅:C15
リムハイト:
リムの素材:アルミ
タイヤ:クリンチャー
ハブの構造:カップ&コーン型
フルクラムのお手軽なモデルといえば、レーシング3です。
カンパニョーロのゾンダと同じような価格帯ですが、レーシング3の方が若干軽くなっています。
しかし、リム幅がC15となっているため、適切なタイヤのサイズは23cとなります。
25cのタイヤを履きたい人は、わざわざレーシング3にしなくてもいいのかなと個人的には思います。
なお、AmazonよりWiggleの方が若干安く買えるようです。
Mavic Ksyrium Clincher(マビック キシリウム クリンチャー)
価格:40,000〜55,000円
重量:1690g
リム幅:C17
リムハイト:24mm
リムの素材:アルミ
タイヤ:クリンチャー
ハブの構造:マビック独自型
マビックのキシリウムシリーズのなかでは、下位のグレードのモデルです。重量も1690gと、今回紹介しているモデルのなかではやや重めです。
『MAVIC』の黄色いステッカーや、ブルーメタリックカラーのハブを選ぶことができたりと、手持ちのロードバイクのフレームカラーによっては良いアクセントになるデザインとなっています。
そして、購入時点でタイヤやチューブが前後セットで販売されていることも、嬉しいところです。
Shimano(シマノ) RS81 C24 カーボンクリンチャー
価格:55,000〜70,000円
重量:1502g
リム幅:C17
リムハイト:24mm
リムの素材:カーボン(ブレーキ面はアルミ製)
タイヤ:クリンチャー
ハブの構造:カップ&コーン型
リムがカーボンとアルミのハイブリッドとなっており、ブレーキ面はアルミリムとなっています。
カーボンのおかげで、全体の重量がとても軽くなっていることがポイントです。
ジャパニーズブランドであるシマノの安心性は高いです。
良いホイールであることは間違いないでしょう。
まとめ
今のところ、重量が最も軽くて、価格も最も安い「Prime Pro ロードホイール」が一番気になっています。
まだ国内では馴染みの薄いブランドであり、ちゃんとしたレビュー記事が見当たりません。
人柱になる覚悟で、本製品を購入しようか検討中です。
次点では、「カンパニョーロ ZONDA C17」が気になっています。
やはり性能に対するコストパフォーマンスが高いように感じます。
ハブの清掃など、ホイールのメンテナンスは何とか自分にもできそうに思えるので、通販で購入しようと思います。
ハマると恐ろしいホイール沼の淵に立っている感覚がありありとあるのですが、冷静に自分が納得できる理由を明確にしてから購入を決断します。