最新の理論と実験から迫る全く新しい宇宙観宇宙の90パーセント以上は得体の知れない暗黒物質と暗黒エネルギーからできている。その正体を探っていくと多くの次元と宇宙が見え隠れしているというのだ。
今この瞬間も、目の前の空間に確かに存在していて、
自分の身体を貫通していて、
物理的に触れることが出来るのであれば、
いくらでも確かめようがあるように思えます。
にもかかわらず、これだけ科学が発展した世でも、
暗黒物質と暗黒エネルギーが一体何なのか分かっていない、
ということが凄いです。
最先端の科学が分からない、
と言っていることが興味深いです。
暗黒物質と、暗黒エネルギーは、
逆説的に考えて、
それらが存在しないとこの宇宙は成り立たないのであるはずだ、
という風に考えて名づけられたものです。
暗黒物質と、暗黒エネルギーがあるから、
宇宙全体を見渡すと、
アンドロメダ銀河やM何とか星雲のように、
星が集中して集まっている部分と、
星がまばらにしか存在しない部分と、
偏りが生まれているのだといいます。
宇宙のはじまりとされているビッグバンを
コンピュータシミュレーションで再現したところ、
今ある宇宙のように偏りのある宇宙になるのは、
何十回に1回くらいしか成功しないそうです。
つまり、今あるこの宇宙はあまりにもうまく出来すぎているというのです。
あまりにもうまく出来すぎているので、
実は自分たちがいるこの宇宙以外にもたくさん宇宙があって、
失敗している宇宙もあれば、成功している宇宙もあるんじゃないか?
という説まで出てきています。
となると、一体だれが何のために宇宙をつくろうと思ったのか?
成功した宇宙で暮らしている自分たちは、とてつもない幸運なのか?
などなど、
宇宙に対しての議論・興味は尽きません。
この一冊で宇宙の基本を知ることが出来ます。
宇宙の壮大さに比べると、
日頃の悩みなど些細なものすぎて、
自然と元気が湧いてきます。
なので、理系とか宇宙好き問わず、
万人にオススメしたい一冊です。