あきさねゆうの荻窪サイクルヒット

アラサー男子がブロンプトン・ロードバイク・プロ野球・メジャーリーグ・ラーメンネタ中心にお送りします。

何の予備知識も無しに『ろんぐらいだぁす』第1話を見たけど、超イイ話やんけ!!

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むしろ、なぜ今までスルーしていたのか。

自転車漫画と言えば、わたしにとっては『シャカリキ!』がバイブル的存在で、友情・熱血・根性みたいな、スポ根一直線系の話が好きでした。

アオバ自転車店』や『南鎌倉高校女子自転車部』などの存在は知っていましたが、絵のタッチ的にわたしの好みではないんじゃないかなという先入観があって、全くのスルーでした。

今年になり『ガルパン』を初めて見て、少なくとも絵のタッチで先入観を持ってはならない!と思うようになっていたところで、『ろんぐらいだぁす』を知ります。*1

※参考:http://www.nubatamanon.com/entry/2016/09/19/221944

あらすじは、

主人公・倉田亜美は特にこれといった取り柄も無い大学1年生。ある日街中で見かけた折り畳み自転車に一目惚れしてしまい、貯金を全額おろして折り畳み自転車を購入してしまう。幼馴染みの新垣葵とサイクリングを楽しむ亜美だが、後にロードバイクに乗る大学の先輩である西条雛子、一之瀬弥生と仲良くなり、またブルベの存在を知る。ついには亜美もロードバイクも購入し、新たに高宮紗希も仲間に加えた5人でチームを結成、チームで行うブルベの1つ「フレッシュ」の挑戦・完走を目指す。
(Wikipediaより)

とのことで、『折りたたみ自転車』に乗る主人公*2という触れ込みに興味津々となったわけです!

何を隠そう、わたしは折りたたみ自転車『ブロンプトン』のオーナーであり、一緒にオランダ旅行に行ってくるほどの愛と情熱を持って接している趣味の一つでございます。というか、本ブログのメインテーマでございます。

しかし、まことに残念ながら、我が家にはテレビがございません。テレビで放送するアニメの視聴は無理であると諦めかけていた時に、見つけてしまいました。

Amazonプライムで。Amazonプライムで。Amazonプライムで!(これは大事なことです!!)

ろんぐらいだぁす!

思えば『ガルパン』もAmazonプライムで初めて見ました。Amazonプライムに入ってて、本当に良かった!

ということで、早速視聴してみました!

『ろんぐらいだぁす』も視聴出来る、Amazonプライムの詳細はこちら

BD-1の登場でココロオドル

主人公の亜美が一目惚れする折りたたみ自転車がR&M社の『BD-1』です。

現在は、パシフィックサイクルズジャパンが『birdy』という、かつての『BD-1』の愛称をブランド名にして再立ち上げして、日本国内に展開しています。

『ろんぐらいだぁす』の連載開始の頃は『BD-1』の時代だったのです。本稿では現在のブランド名である『birdy』として、話を進めます。

『birdy』の最大の特徴は、メインフレームに折りたたみ部分を配置しない独自の折りたたみ機構です。

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『ろんぐらいだぁす』で登場する『birdy』は1995年に初代モデルのデザインを踏襲した「classic」モデルです。

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ホリゾンタルな極太チューブで剛性を高め、前後にサスペンションを搭載し、高い走行性能を兼ね備えた折りたたみ自転車です。

平行四辺形のような形状のフロントフォーク、まるで跳ね馬の脚部のようなシートステーと、両者の生み出す長いホイールベース。美しい見た目だけでなく、これらの形は折りたたむ時に初めて価値が生まれます。

www.youtube.com

一切の無駄のない構造は、工業大国・ドイツに生まれた『birdy』のデザイナーであるマーカス・リーズのこだわりを強く感じる、もはや芸術的作品でもあります。

わたしも『ブロンプトン』と『birdy』のどちらにしようか、非常に悩んだものでした。

『でも、この子…かわいい』発言に大いにうなずく

早速『birdy』を買おうと、専門店に行ってみるものの、常識外の値段(スポーツ自転車あるあるw)にがっかりした亜美。

安めの自転車はないかと、サイクルベースあさひ的なお店にて運命の出会いを果たします。

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『でも、この子…かわいい』

と言いながら、すっかりと虜になってしまった自転車は『PONTIAC(ポンティアック) FIREBIRD 16』というものです。

重量は14kgと、折りたたんで運ぶには少々重たい重量ではありますし、フロントチェーンリングの大きさ的にも漕いでも進まない典型的な性能の低い小径車と言える一台です。

ですが、スペックの不足分は愛で補うことが出来ます。というより愛があれば、乗る自転車は何だって良いのです。

『でも、この子…かわいい』

という気持ちは、フルカーボンフレームのロードバイクに匹敵するほどのパワーを持つのです。

自転車は単なる移動手段ではなく、単なる道具でもなく、人馬一体となって大地を駆け巡るかけがえのない相棒ですから。「おれはコイツと旅に出る」感が何よりも大事なんです。

亜美も言っていました。

『この子とサイクリング…、それって…それって!すっごい楽しそう!』

まさしくです。こういうワクワク感を得られない自転車は買うべきではないと思います。相棒をいたわる気持ちがあれば、汚れたままの愛車で走ろうなんて気持ちにはならず、自然と整備不良になりづらくなります。安いからという理由だけで買われた自転車の末路は悲惨なのです。

スポーツ自転車あるあるとして、ハンガーノックを取り上げるあたりがイイネ!

スポーツ自転車に乗り始めの頃は、あまりの漕ぎ心地に、いつまでも・どこまでも行けるような気持ちになります。

しかし、その気分は唐突に失われがちです。一つはお尻、腕、首などの痛みです。もう一つはハンガーノックです。

特にハンガーノックは、家に帰ったらたらふくご飯を食べよう!みたいなことを考えながら、補給をせずに走っていると、しょっちゅうハンガーノックになります笑

もう何も出来ない、ちょっと坂でも登りたくないほどに消耗した状態に突然陥るので、補給食を携帯しておくと安心です。

作中に登場した補給食は定番の『ショッツ』のエナジージェルです。

激マズ!!みたいな感じで描かれていますが、わたしは濃い目の砂糖という感じで結構好きです。ただ、値段が張るので普段は羊羹かウィダーインみたいなゼリー飲料を携帯することが多いですかね。

最終的にブルベを目指すということで、先の展開が楽しみ

作中でも説明あると思うので、詳細は省きますが、わたしの究極の夢の一つがパリ〜ブレスト〜パリ、通称PBPを完走することです。

PBPは、4年に1度しか開催されないうえに、誰でも参加できるレースではありませんが、プロのレースではありません。*3規定の距離を走った(ブルベに参加すると証明書みたいなものが貰える)人のみが参加することが出来る、非常に敷居の高いレースです。

パリとブレストの間を往復する、1200kmを足掛け3日から4日以内の制限時間内完走すればOKというものです。途中、休憩ポイントや仮眠ポイントも設けられていますが、1日300kmくらいは走る必要があるので、トレーニングしていない人がいきなり参加してどうにかなるレベルの世界ではありません。

※詳しくはブルベを主催しているオダックスジャパンの『海外レポート - Audax Japan』を読むと、ブルベの世界感とそのおかしさを十二分に堪能することが出来ます。個人的には今泉洋さんの『London - Edinburgh - London 2009(Audax UK イギリス)』がオススメです。

己自身の力のみで、1200kmという途方もない距離を、わずか3〜4日で(速い人は2日かからずに走破する!)、走り抜けることに自転車の浪漫を感じます。

自力でこんなところまで来たんだぞ!!という達成感は、自動車やオートバイでは味わいにくい達成感ではないでしょうか。

自転車の車体そのものへの愛、自転車の機能美、ロングライドの楽しさ、それら全てを教えてくれるであろう『ろんぐらいだぁす』には、期待しかありません!

これからも楽しみです♪

『ろんぐらいだぁす』も視聴出来る、Amazonプライムの詳細はこちら

コミック版は7巻まで刊行中。

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折りたたみ自転車が欲しくなったら、本記事をどうぞ。

スポーツ自転車の盗難対策は非常に重要です。ロードも折りたたみも、最強の鍵でガードしましょう。

*1:そして、『ろんぐらいだぁす』のアニメーション制作は『ガルパン』と一緒だとのこと!わぁお!

*2:しかも女子大生!という点は、わたしにとってそれほど重要ではなかったですが笑

*3:1951年以前は、プロのサイクルロードレースの時代もあった