最終更新日:2017年10月31日
安い自転車を買うのは、ちょっと待って!!
自転車は、あなたの命を預ける乗り物です。
「最初の一台だから、とりあえず安いものがいいなあ」
「かわいい自転車がほしい!」
「普段乗りに使えれば十分」
そんな理由で、安い自転車を探しているとしたら、ピピーッ!警告します!!
フレーム破断事故が起きている
「マジで死にかけた」 買って2週間の自転車で走行中にハンドルが折れる事故 メーカーは交換・回収を決定 - ねとらぼ
最近のニュースです。ドン・キホーテで2万3000円で購入した自転車が、走行中にハンドル部分が折れて、危機一髪の九死に一生を得たそうです。
megalodon.jp
(リンク先は魚拓です)
他にも「ドッペルギャンガー」という折りたたみ自転車も、走行中にフレームが折れて、乗っていた人は前歯8本を折る大怪我をしました。
この訴訟は製造元が被害者に750万支払うことで和解したそうです。
(参照:http://mainichi.jp/articles/20160324/ddn/012/040/043000c)
安くても丈夫そうに見える自転車のフレームですが、工業製品であるため、中には不良品も存在します。塗装の下ではヒビが入っていたり、歪んでいたりと。
もちろん全ての低価格の自転車に問題があるわけではありません。しかし、低価格の自転車に問題が起きていることも事実なのです。
フレームが折れると言っても、いきなりポキっと折れるわけではない
先ほど紹介したニュースには
使用者によると、破損事故発生の3日ほど前から、車体の後方で「ギシギシ」ときしむような音が聞こえたり、段差などわずかな振動でもベルが鳴ったりといった違和感はあったそう。
(「マジで死にかけた」 買って2週間の自転車で走行中にハンドルが折れる事故 メーカーは交換・回収を決定 - ねとらぼより)
とあります。
フレームが折れる前には、何かしら前兆があるはずです。
逆に言えば、自転車に詳しい人なら気付ける前兆であり、どの程度問題なのか、どう対処すればよいか判断できます。
もう一つのニュースにあった「ドッペルギャンガー」も、自転車に詳しい人の手にかかれば、世界一周出来るだけの強度は持っています。
ドッペルギャンガーの折り畳み自転車を改造して世界一周の相棒にしてみた - GIGAZINE
この記事に出てくる「ドッペルギャンガー 202」という車種は、Amazonで2万6000円で売られている「安い自転車」です。
詳しい人なら初期不良を見抜けます。
きちんと整備して乗れば、いきなりフレームが折れるような事態も避けられることでしょう。
なので、わたしも「ドッペルギャンガー」は初心者にはオススメしていませんが、上級者向けにオススメしています。自分で整備して、自分で必要なパーツを換装出来ることが前提です。
ちなみに、TREK、Cannondale、Giantなどの有名ブランドでもフレーム破断は起きています。
ドッペルギャンガーは、低価格路線かつ広告戦略にものすごく力を入れて販売しているため、TREKやCannondaleなどに比べて流通量が多いです。
流通量が多い上に、自転車に詳しくない層が多く乗っているため、事故が目立つのだと思います。
何より最も問題なのは、初期不良を抱えた自転車をそのまま販売してしまうことです。
大事なことは、自転車専門店で購入すること
http://www.cb-asahi.jp/www.cb-asahi.jp
シティサイクル、ママチャリなど普段乗りできれば十分という方は、「サイクルベースあさひ」のような専門店がおすすめです。実家の母親の自転車は、ここで買うように勧めました。
気軽にアフターケアを頼めることが、実売店舗で購入することの最大のメリットです。
安いからと言って、ディスカウントストア、スーパー、家電量販店などで買うことは、あまりおすすめしません。こうした実売店舗では、修理などの対応を行っていない場合が多いからです。
クロスバイク、ロードバイク等のスポーツ自転車を買うなら、「ワイズロード」のようなスポーツ自転車専門店がおすすめです。*1
もしくは、「トレックストア」「ジャイアントストア」のような、ブランド直営店も安心して購入をおすすめできます。
シティサイクルとスポーツ自転車では、整備の仕方がまるで違うので、シティサイクルの延長線上でスポーツ自転車を販売しているとしたら不安を覚えます。
特にスポーツ自転車は、アフターケアが非常に重要なため、整備のプロに見てもらえる専門店・直営店で購入することが肝要です。
折りたたみ自転車、ミニベロなどの小径車を買うなら、「ローロ」のような小径車専門店がおすすめです。わたしの折りたたみ自転車は、この店で購入しました。
小径車は独特の機構をしているため、扱っているパーツが特殊なことが多いです。
不調があった際に、パーツの在庫を持っていたり、すぐ取り寄せが可能だったりと、専門店ならではの強みがあります。
近くに専門店がない人はネット通販もありだが、同時に整備の知識を身につけて欲しい
とはいえ、安く買いたいし、そもそも家の近くに専門店がない。という方もいることでしょう。
安い自転車を買うことも、通販で自転車を買うことも、否定するつもりはありません。
わたしは専門店ではない店でロードバイクを購入し、自分で勉強して、自分で整備しながら乗ってきました。通販でもロードバイクを購入しました。
参考:EASTWAY Emitter R3の実走レビュー!3000km走ってみて感じたこと。 - あきさねゆうの荻窪サイクルヒット
もちろん、これまでにパーツの故障・破損が原因となる事故の経験はありません。
きちんとした知識、正しい整備方法を知らずに、専門店でないお店で安い自転車を買うことにリスクがあると伝えたいのです。
↑「乗車前点検」だけでも一読をおすすめします
なので、予算に余裕があれば3万円以上の自転車をおすすめします。
どうしても安くしたいなら、自転車専門店で探してみてはいかがでしょうか?
安全で快適な自転車ライフを送れることを、切に願ってやみません。
わたしは、こういうメンテナンス本を見ながら、自分で手を動かしながら会得していきました。
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海外通販のWiggleでロードバイクを購入したレポートです。ある程度の整備の知識がないと、組み立てすらままならないと思いますが、逆に知識さえあれば安く高性能なロードバイクを購入できることは大きなメリットです。
そうは言っても高い自転車は盗まれるのが怖い、と思う方はこの記事を読んでみてください。プロも諦めるレベルの最強の鍵を紹介しています。
ロードバイクを始めたい人が予算3万円で自転車を探すことはないと思いますが、できるだけ安くスタートしたいという気持ちはよくわかります。ゆえに、現実的に安く"安全に"始めるために必要なことと考え方をこちらの記事でまとめています。
*1:もちろん、プロショップと呼ばれるようなガチな専門店の方がおすすめですが、敷居が高いと思われるので「ワイズロード」をおすすめしました。ガチなプロショップは、自転車雑誌(サイクルスポーツや、バイシクルクラブなど)にお店の情報がよく載っています。