※選手の脚質や役割、実績、レビューを記載しています。
エーススプリンターのナセル・ブアニ擁するプロコンチネンタルチームのコフィディスです。
地元フランスに本拠地を構えるチームで、ツールの常連となっています。
今大会では、好調なブアニの勝利に期待がかかります。
(2016.7.1追記)
悲報です。
ブアニが宿泊していたホテルの隣室で騒いでいた酔っぱらいと喧嘩して、得意のボクシングで相手にパンチを食らわせたところ、自身の拳が破壊されるという怪我を負い、ツール欠場となりました…。
チーム・ブアニと言っても過言ではない編成でしたが、仕方がないのでナバーロを中心に何とか総合上位に食い込みたいところです。
(2016.7.6ブアニ続報)
フランス選手権の前夜に、宿泊していたホテルの隣室で騒いでいる人たちがいて文句を言いに行ったそうです。
すると、部屋の中には7名ほどの酔っぱらいがいたため、逆にブアニが殴られそうになったそうです。
ボクシング能力を活かし、相手のパンチをかわして、正当防衛のために酔っぱらいにパンチを食らわせたそうです。
そうして、ブアニは拳に傷を負ってしまい、病院で傷を縫われました。ブアニいわく「通常くれくらいの傷では縫わないのだけど、縫われてしまった。そのために感染症にかかってツールに出られなくなった」んだそうです。
ということもあって、ブアニ側は、酔っぱらい達を訴訟したとのことです。
(2016.7.2追記)
ナバーロをエースとした新たなメンバー構成に修正しました。
悲しいですが、せっかく書いたので、ブアニの項目は残してあります。
(2016.7.6更新)
コフィディス、ツール出場メンバー
ナセル・ブアニ(欠場)
Sport news, live streaming & results - Eurosport
国籍：フランス
年齢：25歳
脚質：スプリンター
独走力 ★☆☆☆☆
TT力 ★☆☆☆☆
登坂力 ★★☆☆☆
スプリント ★★★★★
フランス人ピュアスプリンターのブアニは、今期絶好調でワールドツアーカテゴリのレースでも勝ちまくっています。
オフシーズンにはボクシングでトレーニングするという珍しい選手です。
『パリ〜ニース』第4ステージ、『ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ』第1・2ステージ、『クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ』第1ステージで並み居るスプリンターたちを押しのけて勝利を収めています。
グランツールでは、2014年『ジロ・デ・イタリア』ステージ3勝＆ポイント賞、2014年『ブエルタ・ア・エスパーニャ』ステージ2勝と、2014年にフィーバーしていますが、ツールでの勝利経験は未だありません。
今年のツールは、クライマー向けのステージが多い上に、マルセル・キッテル(エティックス・クイックステップ)やアンドレ・グライペル(ロット・ソウダル)などの強力なライバルもいます。
『ミラノ〜サンレモ』では4位と、「ポッジオの丘」を登ってスプリント勝負に絡めるだけの登坂力は持っているので、厳しい山岳ステージを耐え、大会後半の平坦ステージでもスプリント勝負に絡むことが可能ではないかと思います。キッテルとグライペルは後半まで生き残ることが出来るかどうかが怪しいですから。
最終日、シャンゼリゼ通りの最終ストレートを一番で駆け抜けるブアニの姿が見れれば、フランス全土が沸くに違いありません！
ダニエル・ナバーロ
国籍：スペイン
年齢：32歳
脚質：クライマー
独走力 ★★☆☆☆
TT力 ★★☆☆☆
登坂力 ★★★★★
スプリント ★☆☆☆☆
元々はアスタナで、アルベルト・コンタドールの頼れる山岳アシストとして活躍し、コンタドールのグランツール制覇を幾度となく支えました。
コフィディス移籍後の2013年ツールでは総合9位、2014年ブエルタ総合10位と、エースとして活躍しています。
今大会では、エースとして総合上位を狙って走ります。ブアニ欠場の影響でスプリンターが多いですが、きっちり山岳アシストを務められるクライマーも連れて来ているので、大丈夫です！
(2016.7.6追記)
第2ステージでいきなり大きくタイムを失って、現在総合1位から12分以上遅れている状態です。ナバーロでの総合上位狙いは早くも絶望的なので、ラポルテ中心でレースは展開されていくと思います。
ボルト・ボジッチ
PEZ Talk: Cofidis' Borut Božič - PezCycling News
国籍：スロベニア
年齢：35歳
脚質：スプリンター
独走力 ★☆☆☆☆
TT力 ★★☆☆☆
登坂力 ★★☆☆☆
スプリント ★★★★☆
ベテランスプリンターのボジッチです。
キャリア最大の勝利は、2009年ブエルタ第6ステージでのスプリント勝負を制した一戦でしょうか。
ブアニが欠場したため、クリストフ・ラポルテでスプリントを勝負すると思います。ボジッチは、ラポルテのリードアウト役を務めることでしょう。
ジェローム・クザン
Cousin Jerome (@CousinJerom) | Twitter
国籍：フランス
年齢：27歳
脚質：ルーラー
独走力 ★★★★☆
TT力 ★★☆☆☆
登坂力 ★★★☆☆
スプリント ★★☆☆☆
メジャーレースでの勝利経験はなく、ルーラーとしてアシストに徹しているレース人生を送っているようです。
グランツールには3年連続出場し、いずれも完走しています。
2013年のツールでは、第1ステージと第10ステージで敢闘賞を受賞しています。ともに平地ステージで逃げグループに乗り、最終的に捕まりはしますが健闘が讃えられました。
平地での独走力の実績も十分なため、このように逃げに乗るか、平地スプリントステージの終盤で、集団の先頭を牽く役割などが与えられそうです。
ニコラ・エデ
国籍：フランス
年齢：28歳
脚質：クライマー
独走力 ★★☆☆☆
TT力 ★★☆☆☆
登坂力 ★★★★☆
スプリント ★★☆☆☆
ブアニ欠場により、補充されたメンバーです。
ツール出場は4回目、2014年総合77位が最高順位です。
ナバーロを総合上位にするために、アシストします。
アルノル・ジャヌソン
Cofidis — Interview d'Arnold Jeannesson , actualité vélo pros
国籍：フランス
年齢：30歳
脚質：クライマー
独走力 ★★☆☆☆
TT力 ★★☆☆☆
登坂力 ★★★★☆
スプリント ★★☆☆☆
シクロクロスとマウンテンバイクも乗りこなす、ある意味でオールラウンダーなライダーです。
実際に山を登る力も持っています。2011年ツール総合15位、2013年ツール総合29位、2014年ツール総合30位、2016年『パリ〜ニース』総合11位、『リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ』18位と、山を越えてしっかり完走していることが伺い知れます。
ナバーロの山岳アシストを務めることになると思います。
クリストフ・ラポルテ
国籍：フランス
年齢：23歳
脚質：スプリンター
独走力 ★★☆☆☆
TT力 ★☆☆☆☆
登坂力 ★★☆☆☆
スプリント ★★★★☆
昨年、初出場のツールではスプリンターながら、総合127位でしっかりと完走を果たしています。
また今年の『パリ〜ルーベ』では20位で完走を果たすなど、クラシックレースへの適応力や耐性も持ちあわせているかもしれません。
ブアニ欠場により、今大会ではエーススプリンターを務めることになると思います。
経験を積みながら、スプリンターとして大成していくか、クラシックレーサーとして覚醒していくのか見ものです。
(2016.7.6追記)
ブアニ欠場、ナバーロが大きくタイムを失ったため、ラポルテがエーススプリンター格として今後のレースを臨むことになると思います。
スプリントステージでは比較的上位でゴールしているため、わずかにステージ優勝の期待が持てそうです。
シリル・ルモワンヌ
国籍：フランス
年齢：33歳
脚質：ルーラー、スプリンター
独走力 ★★★☆☆
TT力 ★★☆☆☆
登坂力 ★★☆☆☆
スプリント ★★★☆☆
2014年ツールでは、第2〜7ステージまで、マイヨ・アポワルージュ(山岳賞ジャージ)に袖を通していました。
スペイン語のWikipediaにはクライマーと書いてありますが、戦績を見る限りはルーラーやスプリンター寄りの脚質だと思います。
33歳のベテランですが、メジャーな勝利はありません。ですが、毎年1回はグランツールに出場し、すべて完走しています。
チーム内で欠かせないアシスト選手であることに間違いありません。
ルイスアンヘル・マテ
http://www.luisangelmate.com/noticias/mate-renueva-con-cofidis-hasta-2017/
国籍：スペイン
年齢：32歳
脚質：クライマー
独走力 ★★☆☆☆
TT力 ★☆☆☆☆
登坂力 ★★★★☆
スプリント ★★☆☆☆
2014年ツール総合31位、2014年ブエルタ総合19位と、クライマーとして実績を残しているライダーです。
メジャーレースでの勝利経験はありません。
ナバーロの山岳アシストを務めることでしょう。
ジョフレ・スープ
best beard in the TdF peleton? - Singletrack Magazine
国籍：フランス
年齢：28歳
脚質：スプリンター、ルーラー
独走力 ★★★☆☆
TT力 ★★☆☆☆
登坂力 ★☆☆☆☆
スプリント ★★★★☆
ヒゲがものすごい特徴的な選手です。
しかもルーラーや、ブアニのリードアウト役を務めることが多いので、テレビに映る機会も多いです。
赤いジャージでヒゲもじゃもじゃがいたらスープだと思って間違いないです。
2010年には、U-23フランス国内ロードチャンピオンに輝いています。
エースのナバーロを総合上位に、平坦ステージはラポルテでステージ上位を狙う
ナバーロを含みクライマーの脚質を持つメンバーが4名と、ラポルテを含みスプリンター・ルーラーの脚質を持つメンバーが5名とハッキリ二分するメンバー構成になってしまいました。
元々はスプリンターのブアニのためのチームを組んでいたので仕方ありません。
ルーラーやパンチャー系の選手は、積極的にアタックをしかけ、何とか目立つよう頑張るかもしれません。
どうにかナバーロが総合10位以内に入り込めれば、成功と言えるのではないでしょうか。と思っていましたが、はやくも厳しい状況になってしまいました。
ラポルテのスプリントに期待しましょう。
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