あきさねゆうの荻窪サイクルヒット

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記念艦三笠に行ってみた!5月27日に日本海海戦が行われました。

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1905年5月27日、日本がロシアのバルチック艦隊を完膚なきまでに叩きのめした日本海海戦からまもなく111年が経とうとしています。

この勝利によって、日露戦争の趨勢は決定的となりました。

日本海海戦で連合艦隊を率いた東郷平八郎大将の旗艦が「戦艦 三笠」です。

「三笠」は激動の生涯を送り、今日では記念艦として横須賀の地に着座しています。

わたしが尊敬する秋山真之も搭乗していた「三笠」を見ないわけにはいきません。

「記念艦 三笠」はどこにあるの?

JR・横須賀駅から徒歩25分、京急・横須賀中央駅から徒歩16分ほどの場所にあります。

わたしはブロンプトンがあるので、横須賀中央駅から5分もかからず行けましたけどね!

www.kinenkan-mikasa.or.jp

三笠公園の中に、記念艦三笠はあります。

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公園には東郷平八郎の大きな銅像が立っていて、全体的に東郷平八郎推しでつくられていました。秋山真之ファンとしては、ちょっと嫉妬です。

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東郷平八郎像の横にある「皇国の興廃はこの一戦にあり」の名檄文の石牌。東郷平八郎の発言のように思われがちですが、この文章を考えたのは秋山真之ですからね!

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じゃじゃーん!立派すぎる、その姿に感涙なわたし。

しかも入場料は大人600円、高校生300円、中学生以下の子供は無料とリーズナブルです。
JAFの会員だと割引できたり、近くにある離島の猿島へのチケットがあると割引できたりと、割引サービスが充実していました。

なにより受付のおっちゃんが、超フレンドリー!

いざ記念艦三笠の中へ!

順路にしたがって、見学していきます。

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いきなり当時の面影が残るものが出てきました!

記念艦三笠は胴体部分は本物なんです。上に乗っかっているものは、色々あって復元されたものがほとんどです。

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無線電信室です。

ここで、秋山真之が作った「天気晴朗なれども浪高し」の名文が打電されたと思うと感慨深いものがあります。

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砲兵たちの活躍の様子が再現されています。(マネキンがなかなかシュールです)

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左:「装填!」
右:「装填よし!」
左:「てぇぇぇぇ!」
(ドンッ!)

って感じだそうです。音声ガイドによる再現もありました。

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敵艦隊の目の前、それも射程圏内で回頭するという「東郷ターン」の最中、無数に浴びせかけられた銃弾による損傷を物語っています。

逆に言えば主砲は全く当たらなかったので、こういった散弾をばらまくくらいしか、バルチック艦隊には有効な攻撃が無かったのかもしれません。

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オレの8センチ砲が火を吹くぜ!

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一般船員の寝床はハンモックだったそうです。

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Z旗を見ると、テンション上がりますね!

何度でも言いますが「皇国の興廃〜」は秋山真之がつくった文章ですからね!(そりゃ発信者は司令官の東郷平八郎になりますけど)

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戦艦の先端デッキ部分です。タイタニックごっこはしないでくださいね。

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うおおおおお!戦艦三笠の主砲40口径30.5センチ連装砲ですよ!

荒れ立つ日本海の浪上からでの猛訓練の結果、正確無比な主砲の一撃がバルチック艦隊に襲いかかりました。

三笠から撃ち放たれた砲弾は、バルチック艦隊の最高司令官・ロジェストヴェンスキーの旗艦スワロフに直撃!

この一撃によりバルチック艦隊は統制を失い、大混乱のうちに、大半が日本艦隊によって沈められました。

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デッキ先端部から、見た景観です。

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全部司令部の内部です。東郷平八郎の指示を受けて、敵前大回頭が行われた現場です。

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「マストは危ないので登らないでください」とのことでした。

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海図室では、様々な旗も保管されていました。ここからZ旗を持ちだして掲揚したんですね。

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この日一番の胸アツポイントでした!

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この写真の場所がまさにココです!中央の東郷平八郎の右隣にいる、下を向いている人物が秋山真之です。

望遠鏡の手前に立っていたのです。時空を越えて、同じ場所を共有できた喜びは計り知れません。

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ブリッジからの眺めです。遠く敵艦隊をよく見渡せる場所だっただろうなと思います。

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マストの先端には、Z旗がしっかり掲げられています。

記念艦の内部は資料がいっぱい!

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こんな調子で、世界情勢の解説があります。わかる人は飛ばしても問題ないくらい基本的な内容が網羅されていました。

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艦これファン向けに、第二次大戦の連合艦隊の模型コーナーがありました。

空母もアツいですね!

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日本海軍の成り立ちから、軍艦の製造の歴史が解説されていて、興味深い内容でした。

明治9年には国産軍艦が製造されていたことに驚き!

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日英同盟以前から、イギリスに新鋭艦の建造を発注しておりました。

同時期に建造された新鋭艦は、三笠・初瀬・朝日・敷島です。

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敷島は、日露戦争後40年以上も使用され、第二次大戦中は練習艦として佐世保に繋留されていました。戦後に解体され、その生涯を終えます。

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朝日は、途中軍縮会議の影響で練習艦となりますが、日中戦争が始まると工作艦として現役復帰。1942年にアメリカの潜水に撃沈されるまで前線で活躍しました。

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初瀬は、旅順要塞攻略戦の最中、旅順港沖で機雷に触れ轟沈しました。戦争序盤での主力戦艦の喪失は日本にとって痛手でした。

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そして三笠は、日露戦争後に佐世保港内にて火薬庫が大爆発して沈没します。

もったいないので、引き揚げて大修理を施し、現役復帰させます。

軍縮会議により、廃艦される予定でしたが、保存運動が起きて記念艦として横須賀の地に保存されることになりました。

しかし、第二次大戦後にアメリカによって解体され、甲板部にはダンスホールや水族館がつくられるなど、戦艦三笠の姿は見る影もなくなってしまいました。

東郷平八郎を敬愛してやまない、アメリカのチェスター・ミニッツ元帥らの力添えもあって、ダンスホールなどは撤廃され、現在の記念艦として復活を遂げたのでした。このように三笠は壮絶な人生を送って来ました。

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バルチック艦隊の特徴を記した紙です。

これだけ正確な情報を事前に入手している日本軍の諜報能力は素晴らしいです。(日英同盟の影響も大きい)

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秋山真之が考案した「七段構えの戦法」の内容です。

実際には第一段は発見が早朝だったことと、浪が高かったため実行されず、第二段と第三段でほぼ全滅に仕留めました。

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「晴れているため、奇襲攻撃はできない」「浪が高いので敵砲の命中率は低くなるだろう」「これまでの訓練通りに行えば問題ない」などの情報を全てが、この「天気晴朗なれども波高し」の一文に詰まっています。

間違いが起きないよう短い文章にしながらも、作戦の重要な情報と共に日本海の情景思い浮かべるような情緒ある表現を出来る秋山真之はやはり天才です。

その原文を観ることが出来て、感無量です!

歴史好きにはたまらない場所。本物の「三笠」に触れた喜びはプライスレス

資料の充実度も素晴らしいですが、何よりも戦艦「三笠」に触れる喜びはひとしおです。

何しろ坂の上の雲を読んだことある人なら、最高に楽しめる場所と思います!

記念館三笠を見たあとは、横須賀中央駅付近で海軍カレーを食べてきました。

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カレーを食べたあとは、せっかくの自転車を使って三崎方面へサイクリングです!

海岸線の道を、綺麗な景観を眺めながらの走行です。

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海風が実に気持ち良いです。

途中、ペリー記念館にも寄りました。入場料無料です笑

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折りたたみ自転車があれば、どこへでも行けます。

こんな調子で、国内の様々な観光地めぐりも楽しんで行きたいですね〜!

わたしの座右の書です。心から必読を薦めます。

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歴史を学ぶ意味について書いています。