「故郷」という言葉から連想するイメージは何でしょうか?
Google画像検索で「故郷」と検索すると、このようになります。
ここまでの田園風景でなくとも、ちょっと片田舎な風景だったり、
「久々に帰ってきたけど、何も変わってねえなあ!」
みたいな言葉が似合う情景を思い浮かべるのではないでしょうか。
というのも、わたしの故郷は東京です。それも23区内です。
主要な幹線道路の目の前にした家に住む一家に生まれたこともあり、物心ついた時から片道3車線の道路を自動車・バス・トラックが行き交う風景が当たり前な中で育ってきました。
バスの時刻表を見れば、ラッシュアワーには「この間2〜3分に1本の間隔で運行」との記載があって、何分に来るみたいな時刻表は存在しません。
電車は2分に1本は来ます。
これがわたしの故郷の風景です。
のどかな田園風景を見ると落ち着く人がいる一方で、わたしは止めどなく走る電車やバスを見ると落ち着くのです。
地元を歩くおじいちゃん、おばあちゃんを見て安心する一方で、わたしは溢れかえる人波に紛れている方が安心するのです。
真っ暗な田舎道に「ああ帰って来たな」と思う一方で、わたしはコンビニのまばゆい光や自動車・タクシーのヘッドライトを見ることで安らぎを得られるのです。
ところが「出身は東京です。」と言うと、以下のような
- へぇ〜、都会なんだね
- そうなんだ〜(それ以上広がらない
- シティボーイだね
というように、なんだか微妙な反応が多いのです。
「出身は秋田です」「出身は青森です」だったら何かイメージいいですよね。
「出身は神奈川です」「出身は千葉です」も悪くないです。
「出身は埼玉です」についてはノーコメント。
「出身は大阪です」「出身は福岡です」も何か良いじゃん!みたいな感じなのに、
「出身は東京です」は微妙な空気感になる不思議。
大阪も福岡も割と都会だと思うのですが、わたしの気のせいでしょうか、巷では東京クソとか、田舎サイコーみたいなトーンが目立ちます。
実際にGoogle先生に聞いてみると、
「東京 クソ」で検索すると、約 8,080,000 件
「田舎 クソ」で検索すると、約 572,000 件
「大阪 クソ」で検索すると、約 561,000 件
「東京 クソ」の圧倒的な勝利です。
恐らくこれが民意なんだと思います。
東京都民の人口は日本の人口の約10%ほどなので、残りの90%が東京を叩けば、こんな感じの結果になるのも納得です。
私は故郷である東京が好きなのに、故郷の名前を出しただけで微妙な空気になることや、東京だからという理由で東京がクソだ、都会がクソだと言われることに納得したことはありません。
都会が好きか、田舎が好きかは個人の好みの問題であり、東京を非難する理由にはなりません。
逆に自分の地元を非難されたら、良い気持ちにはならないと思います。
わたしは東京だろうが、北海道だろうが、高知だろうが、鹿児島だろうが、場所の違いとしか思っていません。
そして、わたしは東京だけでなく日本が好きです。
日本が好きなので、日本の各地域のことが気になるので、北海道のことも、高知のことも、鹿児島のことも知りたいと思います。
実際、47都道府県中40都道府県は訪れたことがありますし、わたしの特技の一つに国内の市区町村名を言われたら、その土地にまつわるちょっとしたトピックをすぐさま言い返すことがあります。興味の賜物だと思っています。町・村レベルだと、答えに窮することもありますが(汗
なるべくフラットな視線で世の中を見ていきたいと、常々心がけていきたいです。
(本エントリーは、以前地方か東京か話題になった際に投稿しようと思って着想したネタだったが、旬を過ぎてお蔵入りしていたところに、旅行中に連続更新を途切れさせたくない思いから、多少修正して投稿するものである。)