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アムステルダム観光中に出会った初老のおじいさんとの奇跡

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わたしは、ハンクおじいさんという初老のおじいさんと出会い、アムステルダムの観光ガイドをしてもらったあげく、ハイネケンを奢ってもらったのでした。

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ハンクおじいさんは、やたらとボディタッチが多く、もしかして、、、と思ったのですが、何事もなくお別れしました。ただの距離の近い良い人なのでした。

そんな夜*1が明けて、翌日は楽しみなアヤックス観戦です。

アヤックスの大勝で、本場のサッカーの雰囲気とスタジアム周辺を散策したあとは、アムステルダム観光をしようと思い、中心地に向け自転車を走らせます。

そして、大変高尚なミュージアム*2を訪問した後、旧教会周辺地区を歩きまわっていた時に、両肩に衝撃を覚えたのでした。

振り返ると、そこにはハンクおじいさんの姿が!

めちゃくちゃ嬉しいそうに何か話しています。

わたしは旅行中、ずっとハットを被っていました。わたしのハットを見て、昨日のあの子だ!とハッと気付いたんたんだ!というようなことを言っています。

早速、わたしの肩を抱き寄せるような手つきで触っているのですが、これはただ距離が近いだけですから。

再び、昨日と同じようなルートで、旧教会地区周辺の飾り窓ストリートを見て回ります。

ハンクおじいさんは「昨日はここで君と出会ったんだよね」的なことを言っています。そして、付近の飾り窓の中にいる女性らしき人を見ながら嬉しそうに「レディボーイ、レディボーイ笑」と笑っています。

ちなみに、飾り窓は現地風に言うと「Red Light Street」で妖艶な赤いライトに照らされている空間です。

飾り窓の内部照明も赤いライトなのですが、中には青いライトが灯っている飾り窓もあります。

わたしは「何で青いライトの部屋もあるの?」と聞くと、ハンクおじいさんは「青いライトはレディボーイが入っているって意味なんだよ。だから間違えないようにな、ガハハハ!」と爆笑しながらわたしの左腕にそって手を触れながら言うのです。

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↑この奥の通りがレディボーイゾーンです。

レディボーイの方々は何も知らずに見たら女性にしか見えません。ブロンドヘアーをなびかせ、美しい顔に、ボンと突き出ている箇所もあり、それらは女性のそれでしかないです。

しかし、レディボーイなんだと思って、注意深く腰より下の部分を眺めてみると、「あっ!(察し」って感じです。

初見殺しだと思いました。

初挑戦を試みる軟弱な精神な持ち主にとっては、このレディボーイ地帯は、人通りが少ないため、交渉がしやすそうという理由で、わたし自身も何回も徘徊している通りなのでした。

大げさに言えばハンクおじいさんは、わたしの命の恩人なのです。

さて、ハンクおじいさんは2日連続、旧教会地区周辺を歩いているということは、よほどの好きものなのかなあと思い、何食わぬ顔で「このへんは毎日来るんですか?(Do you come here everyday?みたいな適当な聞き方)」と言うと、「いや、実は滅多に来ないのよ。昨日・今日とたまたま来たら、君に会ったんだ!ワハハハ!」と、わたしのうなじあたりを触りながら嬉しそうに言います。

そして、昨日からの謎であった『なぜ、これほどまでに距離が近いのか問題』に対する答えがついに分かりました!

狭めな路地を歩いていると、前方から集団の若いヤンキー風の兄ちゃんたちがやってきます。

その時、ハンクおじいさんは、わたしの肩を抱き寄せ「ワシが守るから安心しな。(とりあえずprotectという単語だけ聞こえた)」と言いました。

なるほど、ハンクおじいさんは現地人に絡まれたりしないよう、わたしを守ってくれていたのです。

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↑こんな人一人ようやく通れるような道の中にも飾り窓はあります。

そうして、ひと通り旧教会周辺地区を歩きまわった後は、「また飲みに行く?」と聞かれました。

「ぜひ!」と答え、昨日と同じ店に行きそうな雰囲気だったので、せっかくなら違う店に行きたいと思い、わたしの精一杯のオランダ知識を使って、「アムステルビール*3は美味しいの?」と聞くと、「好きな人は好きだね」というもっともな回答をいただきました。

「ハイネケンも超うまかったけど、せっかくだから他の種類のビールも飲んでみたい!(Heineken is very delicious, but I want to drink other beer.と言ったかなあ)」と言うと、ハンクおじいさんは「OK!」と言って、昨日とは別の店に案内してくれました。

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なんだかオシャレなお店です。

このお店では「グロールシュ(Grolsch)」という、オランダビールを飲むことが出来ます。こちらもスッキリとした味わいで非常に美味しかったです。

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わたしはビールの苦味が苦手で、日本のビールは一度もうまいと思ったことがないです。ヨーロッパのビールは好みなのかもしれません。

ハンクおじいさんは、内装の一部であるロゴマークのようなものと、オランダ語で書かれた文章を指差し、「あの意味はな、、、」と意味を説明し始めてくれます。

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5分くらい話を聞いていたと思います。わたしも、相槌を打ちながら真剣に聞きます。ごめんなさい。結局何が言いたいのか全く分かりませんでした。

ほんと、何を伝えようとしていたのか未だに謎です。分かりやすい英語でお馴染みのハンクおじいさんにしては珍しく難解なジャンルを取り扱ってしまったのかなと思い、気にしないことにします。

この日はかなり疲れも溜まっていたので、早く帰りたいと思っていました。

21時頃に、そろそろお開きかなという感じで、ハンクおじいさんも帰るということで店を出ました。

ハンクおじいさんも自転車で旧教会周辺地区まで来たとのことです。

日本で言うところのシティサイクルのような、ごくごくありふれた自転車でしたが、鍵は頑丈そうなチェーンロックを使っていました。

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「わたしは早くこげないし、君の方が確実に速いから先に行きなよ」と言われ、わたしは「本当に、あなたに会えて良かったです!まさか、2日連続でバッタリ会うとも思わなかったですし!日本に帰ったらメールしますね!(メアド交換していた)」と言い、別れを告げました。

以上が、わたしとハンクおじいさんのアムステルダムでの物語でした。

帰国後、メールを送ったら返事が来た

日本に帰ってきて、Google翻訳を駆使しながら英文メールを作成しハンクおじいさんに送信しました。

その返事が、昨日返って来ました。

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オランダにまた来る時は、連絡してね♪とのことです。

来年あたり、また行きたいなあ。

この本が、アムステルダム観光においてめちゃくちゃ参考になりました!

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現地の人々との交流を通じて培った英会話術を紹介しています。

*1:と言っても、日没が21時とかなので、ハンクおじいさんと過ごした時間は基本的に明るかったため、夜感は乏しい

*2:日本で言うところの珍宝館ですね。ハンパじゃなく露骨な展示物の数々にただただ笑えました

*3:オランダ国内で唯一常設されているUCIワールドツアーカテゴリのアムステルゴールドレースの「アムステル」はアムステルダムの「アムステル」ではなく、アムステルビールの「アムステル」という知識が役に立った