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あきさねゆうの荻窪サイクルヒット

アラサー男子がブロンプトン・ロードバイク・プロ野球・メジャーリーグ・ラーメンネタ中心にお送りします。

カヴェンディッシュのスプリントの強さを徹底解説!【ツール・ド・フランス2016 第14ステージ】

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ツール通算30勝目をあげたマーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ)のスプリントを徹底解説します。

スプリントシーンを細かく解説!

カヴェンディッシュの位置取りを中心に画像付きで解説してみます。

残り1.8km

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最初に好位置をキープしたのは、青いジャージのエティックス・クイックステップです。

カヴェンディッシュは、恐らくベルンハルト・アイゼル(ディメンションデータ)に連れられて、高い位置をキープしています。この時点から、エティックストレインの背後につくことを狙っていたと思います。

残り1.2km

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残り1km地点が近づくタイミングで、カチューシャとロット・ソウダル(共に赤いジャージ)のトレインが左から上がって来ます。

この時点で、エティックストレインのマルセル・キッテルの背後にカヴェンディッシュが位置取りしていることが分かります。

残り800m

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カチューシャとロット・ソウダルのトレインが、エティックストレインの進路を塞ぐように、先頭に立ちます。

この影響でのキッテルをマークしていたカヴェンディッシュも大きく位置を下げてしまいます。

残り540m

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しかし、キッテルのリードアウト役を務めるファビオ・サバティーニが猛然とキッテルをポジションを引き上げて来ました。サバティーニは超いい仕事しています。

おかげで、カヴェンディッシュも大きくポジションを上げることが出来ました。

この時点で、緑のジャージを着るペーター・サガン(ティンコフ)より前の位置をとっていることが大きいです。

残り450m

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残り500mを切って、サバティーニが先頭に出ます。

他のどのリードアウト役よりもスピードを出して引き上げる、見事すぎる仕事ぶりです。

残り400m

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ここで、アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル)とブライアン・コカール(ディレクトエネルジー)がポジションを下げてしまっています。

ジョン・デゲンコルブ(ジャイアント・アルペシン)がいい位置にいます。

コースはゆるやかな右カーブとなっているため、サバティーニは右前方へ進路を取っていきます。

残り250m

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サバティーニが仕事を終え、キッテルが先頭でスプリント開始します。

カヴェンディッシュは2番手と好位置をキープし続けたのに対し、グライペルやコカールは、先頭に出てしまい、空気抵抗をモロに受ける位置に来てしまっています。

ゴール寸前

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カヴェンディッシュがスピードに乗って、キッテルをかわし、先頭に立ちます。

この時に、キッテルの進路をふさぐようなかたちで、カヴェンディッシュが先頭に出たため、キッテルはカヴェンディッシュの斜行(進路妨害)をアピールしていました。

完全にカヴェンディッシュのスピードが上回っていて、キッテルの前に出たため進路妨害とは判定されなかったようです。ですが、不必要な斜行とも言えましょう。*1

後ろからは、サガンとアレクサンダー・クリストフ(カチューシャ)が猛烈なスピードで追い上げて来ます。

ゴール地点

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そしてゴールです!

キッテルの背後で、全体の2番手からスプリント開始できたことが勝利につながっています。

こちらのデータによると、カヴェンディッシュのゴール前の最高スピードは時速66.3キロを記録していたそうです。

一方で、サガンは時速69キロ、クリストフは時速67キロ以上出しています。

単純なスピードではサガン、クリストフに負けていたカヴェンディッシュですが、ポジショニングが絶妙だったために勝利することが出来ました。

つまり、スプリントは純粋なパワーで負けていても勝てる!ということです。

レンショー不在でも勝てることを証明したカヴェンディッシュ

カヴェンディッシュは、ライバルスプリンターの背後から、良いタイミングでスプリントを開始することが非常にうまい選手です。

その強いスプリンターの背後につける位置まで引き上げる仕事は、マーク・レンショー(ディメンションデータ)がしていました。

ただひたすらレンショーにくっついていれば、気付いたら良い位置にいる。そんな仕事をしてくれる頼れる相棒なのです。

しかし、そのレンショーがリタイアしてしまいました。

第14ステージでは、ゴール前1km以上も前から、カヴェンディッシュ一人で、キッテルの背後をキープし続けていました。ゴール前1kmの位置取りの激しさは凄まじいものです。

レンショーがいなくても、カヴェンディッシュ自身で良い位置をキープすることが出来たのは新たな境地の開拓かもしれません。

1km以上にわたって、位置取りをカヴェンディッシュ一人でこなして見せたのが、とても驚きであり、進化した一面ではないかと感じたため、本エントリーを書いてみました。

もちろん2番手という好位置に引き上げたのは、カヴェンディッシュではなくキッテルのリードアウト役を務めるサバティーニの功績です。

本能的に、どの選手の後ろにいたら良い位置に行けるのか察する力も、スプリンターの素質の一つであると言えましょう。

カヴェンディッシュだけでなく、集団スプリントは残り1km切ってからのスプリンターたちの位置取りに注目して見ても面白いと思います。

・カヴェンディッシュが勝利したステージの速報

www.akisane.com
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*1:このへんはカヴェンディッシュあるあるなので、ご愛嬌ということで…。