あきさねゆうの荻窪サイクルヒット

アラサー男子がブロンプトン・ロードバイク・プロ野球・メジャーリーグ・ラーメンネタ中心にお送りします。

意外と多い!現役選手が書いた野球本で打線組んでみた!

広告

プロ野球選手の仕事は、もちろん野球の技術を磨いて、お金を払って見に来ているファンの前で、高い技術力を発揮して感動を与える職業です。

技術さえ高めていればいいのか、と言うとファンサービスという言葉があるように、球場に足を運んでくれるファンを増やすためにも、選手はテレビ番組への出演、雑誌の取材、ソーシャルメディア活用などなど、いろんなファンサービスをしています。

本人のブランディングとかもあるかもしれませんが、そのほとんどがファンサービスの一環だと、わたしは捉えています。

その中で、出版というやり方も出てきています。

昨今では、現役のプロ野球選手が執筆した本が多く出版されています。

10年以上前にはあまり見られなかった光景です。

対象の選手を取材して、ライターの方が書いた本なら、巷にあふれていますが、本人が筆をとって執筆をして(いると思われる)本が世に出てくる時代になったのです。

今回は、そんな現役プロ野球選手で一番多く本を書いている選手で打線を組んでみました!

カウントのルール

saneyuu.hatenablog.com

こちらと同じルールに加えて、現役選手用に追加したルールは以下のとおりです。

  • 2016年3月15日時点で現役のプロ野球選手ならびに、メジャーリーガーを対象としています。(NPBまたはMLBに所属していること)

– 同じポジションで出版数が同数だった場合は、わたしの主観によるおすすめの本を記載しました。

  • 成績はその本が出版された「年度」の成績を記載しています。

例えば2015年3月に本が出版された場合は、2014年の活躍ぶりを見て出版が決まったと思いますので、2014年シーズンの成績を記載します。

  • 前回多かった指摘が、ゴーストライターかどうかですが、そんなこと知りようがないので無視です笑

個人的には、本人の名前で本が世に出ること自体に価値があると思っているので、どっちでもいいと思っています。
本が出るだけの何かがあって、どんな経緯で出版することになったのか、ということに興味がありますので。

それではどうぞ!

「現役で一番多く本書いているプロ野球選手で打線組んでみた」オーダー発表!

1番 センター 大島洋平

  • 2014年シーズンの成績

試合:141、打率:.318、打点:28、本塁打:2、盗塁:28
ゴールデングラブ賞獲得

この年のオフには契約更改で落合GMとゴタゴタがあって、大揉めした大島洋平です。

その前年2013年オフには限度額一杯の25%ダウンでサインしていたこともあり、2014年シーズンにかける意気込みは大きかったと思います。

そして、打率・安打数でキャリアハイを記録して、満を持しての契約更改に臨みましたが提示は2000万ほどアップの7400万でした。

これに納得いかない大島は、落合GMと揉めますが、結局7400万でサインします。

そんな最中に出版された本のタイトルが「一歩、前に。前に出る勇気のつくり方」というのは何だか深いものを感じます。

なお、2015年シーズンは打撃成績で軒並み前年を下回りますが、4年連続規定打席到達・センターのレギュラーを守ったことが評価され、1600万アップの9000万でサインして、2016年シーズンに臨みます。

2番 ショート 川崎宗則

  • 2013年シーズンの成績

試合:96、打率:.229、打点:24、本塁打:1、盗塁:7

メジャー挑戦2年目、トロントブルージェイズ移籍1年目のオフに書かれ、翌年出版された川崎宗則の本です。

2011年オフにメジャー挑戦する理由が「尊敬するイチローさんと一緒に野球がしたいから」という、誰もが耳を疑った理由でメジャー挑戦を目指し、他球団からはメジャー契約のオファーもある中、「イチローがいるから」というただひとつの理由でマリナーズとの契約にこだわり、マイナー契約・メジャー最低年俸でマリナーズに入団しました。

完全に買い叩かれた契約であり、識者はこぞって「アイツはアホだ」と批判的でした。

しかし、ここからの川崎の活躍はすさまじかったです。

2012年のスプリングトレーニング(日本で言うオープン戦)では、並み居るメジャーリーガーを抑え、驚異の打率.455を記録してスプリングトレーニング首位打者となります。

その活躍が評価され、実力で開幕メジャーを勝ち取り、憧れのイチローと日本での開幕戦に臨むこととなりました。

この時のイチローとのやり取りは特筆すべきものがありますが、詳細は本を読んでみてください笑
イチローは本当にカッコいいです。

そして、イチローはこの2012年の7月に衝撃的なトレードによって、ニューヨークヤンキースに移籍します。

憧れのイチローさんが移籍してしまった川崎は、マリナーズとの契約も1年で切れ、ノンテンダーFAとなります。
次の移籍先はイチローの所属するヤンキースと同じア・リーグ東地区のトロントブルージェイズでした。

ヤンキース戦の試合前のアップ時に、川崎はさりげなくヤンキースに混じってイチローの隣でストレッチしたり、イチローが日米通算4000本安打を達成した時にセカンドで守っていたりしました!

youtu.be
↑イチロー4000本安打達成時の動画です。後半のムネリンの笑顔が素敵すぎます。

イチローがマーリンズ移籍後は、年に1回の交流戦しかないというタイミングでメジャーに昇格してイチローに挨拶するなど、ストーカーぶりがすさまじいです笑

f:id:saneyuu:20160318184652p:plain

2016年シーズンはカブスとマイナー契約をしていますが、内野のユーティリティプレイヤーとしての使い勝手は非常にいいはずなので、何かしら活躍の機会はすぐに来ると思います。

youtu.be

こんな感じで、すでにチームメンバーには馴染んでいる様子なので、期待しています!
川崎最高です!

3番 ライト 陽岱鋼

  • 2013年シーズンの成績

試合:144、打率:.282、打点:67、本塁打:18、盗塁:47
全試合出場、ゴールデングラブ賞、盗塁王、リーグ最多得点(93)

2013年シーズン中に出版され、その年の成績は軒並みキャリアハイの素晴らしい成績を残した陽岱鋼です。

翌2014年シーズンは、打率.293、本塁打25本と更に成績を伸ばしています。

陽のプロ入りは2005年ドラフト会議高校生部門で北海道日本ハムとソフトバンクに1位指名を受け、抽選の結果日ハムが獲得交渉権を得ます。

もともと台湾から野球留学で福岡第一高校という福岡の強豪校に在学していたことと、兄の陽耀勲が先にソフトバンク入りしていたこともあり、日ハムとの交渉は難航が予想されました。

しかし、交渉名人である日ハムフロント陣は見事陽を説き伏せ、日ハムに入団しました。

当時のポジションはショートでしたが、守備難があり、強肩を活かすために外野手にコンバートしたところ、これが大当たりして、糸井と共に鉄壁の右中間を形成しました。

2015年シーズンは故障に苦しんだ陽ですが、今後の活躍も要チェックです!

4番 ファースト 新井貴浩

  • 2015年シーズンの成績

試合:124、打率:.275、打点:57、本塁打:7、盗塁:3

8年ぶりに古巣・広島に復帰して、期待していた外国人が怪我やら何やらでダメだったこともあり、レギュラーに定着し、最終的に規定打席に到達した新井貴浩です。

わたしは球春の訪れを感じるのは、いつも新井さんのこのニュースを見た時です。

f:id:saneyuu:20160317224449p:plain
新井、12年連続の護摩行/カープ/デイリースポーツ online

この本は、2016年3月16日発売と、ごくごく最近に出されたものです。

広島に復帰して1年で出した本のタイトルが「赤い心」というのも、なかなか味わい深いものがあります。

しかし、なんだかんだで新井さんは赤いユニフォームがお似合いだなとも思います。

39歳で迎える2016年シーズンの動向にも注目です!

5番 セカンド 井口資仁

  • 2010年シーズンの成績

試合:143、打率:.294、打点:103、本塁打:17、盗塁:2
最多二塁打、最多四球、最多死球、打点リーグ2位

メジャーから国内復帰2年目のシーズン途中に新書にて著書を出した井口資仁です。

2010年のロッテと言えば、リーグ3位からの日本一に輝く大下剋上をやった年です。

余談ですが、日本シリーズ第7戦の4イニング目に入った浅尾からセンターオーバーの勝ち越しスリーベースを打った岡田の打席は、自分の中でのプロ野球名シーントップ3には入ります。
MVP級の活躍の浅尾と心中した落合監督と、プロ野球選手になりたいという夢を叶えるため会社員生活を捨て、育成から這い上がってきた岡田がレギュラーシーズン中でも打ったことないような見事なセンターオーバーのヒットを打ったあのシーンは一生忘れないでしょう。

さて、井口さんといえば、何と言ってもメジャー挑戦1年目の2005年、シカゴホワイトソックスがワールドシリーズ制覇した時の押しも押されぬセカンドのレギュラーです。

レギュラーどころか、当時監督をしていたオジー・ギーエンいわく「今年のMVPは井口」と言い切るほど、世界を制したホワイトソックスのスモールボールの根幹を成す欠かせない選手でした。

そんな井口さんが語る「二塁手論」とあって、Amazonのレビューの評価も非常に高くなっております。

近年の井口さんは、故障もあり苦しんでいる様子ですが、41歳で迎える2016年シーズンも、ロッテにとっては欠かせないメンバーであることには違いありません。

6番 サード 村田修一

  • 2010年シーズンの成績

試合:144、打率:.257、打点:88、本塁打:26、盗塁:0

「引退試合ぶち壊しキング」「ゲッツーの極み乙女村田」「20試合で3打点の人」などなど、愛され(?)キャラの村田さんですが、こんなハートフルな著書を書いていたことに驚きです。

Amazonの商品説明には

横浜ベイスターズ村田選手の長男・閏哉(じゅんや)くんは早産のため712グラムで生まれNICU(新生児集中治療室)に入院した。その後手術のため転院が必要になるが、受け入れてくれる病院が見つからず、新生児医療をとりまく厳しい現実に直面する。

とありまして、なかなか興味深い内容になっているそうです。

その経験を記した著書は、野球ファンよりも未熟児の誕生で様々な苦労をした主婦層に受け入れられた模様です。

なお、長男の閠哉くんのその後は、というとこちらの記事にあるように、困難を乗り越えすくすくと育っていったようです。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/110106/bdy11010610420001-n1.htmsankei.jp.msn.com

「閏哉は生死の瀬戸際で、何度も少ない確率の方へすり抜けてくれた。支えてくれた全ての人に感謝している」。
昨夏、村田は閏哉にグローブがほしいとせがまれた。
「あのちっちゃな息子と、キャッチボールができるようになるなんて、ね」とはにかんだ。

というとても良い話なんですよ。村田さんかっこいいです!

今でも1安打1万円で積み立てて、NICUのある病院への寄付金にするなど、新生児治療の支援を継続して行っているようです。

今シーズンの村田さんは、サード・ファーストを守りつつ、代打で待機することも多くなるかと思います。

しかし、この話を知ると、まだまだレギュラーで1本でも多くのヒットを積み重ねていって欲しいなとも思いました。

7番 キャッチャー 伊藤光

  • 2015年シーズンの成績

試合:104、打率:.271、打点:28、本塁打:1、盗塁:0

甘いマスクで女性ファンの多い、現役唯一のキャッチャーで出版しているオリックスの伊藤光です。

2014年シーズンはベストナイン・ゴールデングラブ賞獲得と飛躍して臨んだ2015年シーズンは二軍落ちも経験し、ベテランの山崎勝己や2年目の若月健矢にマスクを譲る機会が多くなりました。

伊藤光はもっと上に行けるキャッチャーだと思いますので、こんなところで落ちていく人ではないと信じています。

オリックス浮上の鍵をにぎると言っても過言ではないので、2016年シーズンの活躍を期待するばかりです。

8番 レフト 鈴木尚広

  • 2015年シーズンの成績

試合:65、打率:.294、打点:4、本塁打:1、盗塁:10
オールスター出場

代走での通算盗塁日本記録を所持する走塁のスペシャリスト・鈴木尚広です。

鈴木尚広の走塁は球場に足を運んで見たくなるレベルです。

100%走ると分かっている場面で出てきて、アッサリ盗塁を決める姿はまさにプロです。

そして、代走の仕事は何はともあれホームに帰ってくることです。

その極みがこちらの動画のシーンです。

www.youtube.com

鈴木尚広いわく「頭よりも身体が先に動いた感覚で、本当にスムーズにすべてのことがうまくいった走塁」と自画自賛の走塁だったそうです。

こちらのサイトのプロ野球死亡遊戯でお馴染みの中溝康隆氏の「走れ!タカヒロ」は名作なのでぜひ読んでみてください。
http://www.younganimal-densi.com/yomikiri_campaign_detail?cmp=christmas

現役選手の中で規定打席に到達したことのない選手からの出版としては、鈴木尚広と矢野謙次の2名だけです。

2015年シーズンは初のオールスター出場に、6年ぶりのホームラン、プロ入り初のサヨナラ安打など打撃面でも魅せてくれました。

今シーズンも巨人にとっては、欠かせない貴重な戦力であり、代走で観客を沸かすという真のプロフェッショナルをぜひ球場で見て欲しいなと思います。

9番 ピッチャー 金子千尋

  • 2014年シーズンの成績

登板:26、勝敗:16勝5敗、奪三振:199、防御率:1.98
最多勝、最優秀防御率、沢村賞、MVP、ベストナイン、ゴールデングラブ

圧倒的な成績でMVPまで獲得した2014年シーズンオフに出版された金子千尋です。

さらに国内FA権を取得し、宣言後オリックス残留後からのポスティングでのメジャー移籍も含みにしていましたが、右肘の手術を行ったことによりメジャー移籍は断念し、オリックスに4年20億という大型契約にて残留しました。

そんなさなかに、本を出していたとはつゆ知らずでしたね。

2015年シーズンは手術明けということもあって、額面通りの活躍は出来ませんでしたが、体調万全なら凄まじく圧倒的な投球を見せる金子千尋です。

伊藤光とは、2014年シーズンに最優秀バッテリー賞も受賞した仲なので、二人揃って2016年シーズン期待通りの活躍を見せれば、オリックスも上位に食い込めるかもしれませんね。

中継 藤川球児

  • 2008年シーズンの成績

登板:63、勝敗:8勝1敗、セーブ:38S、奪三振:90、防御率:0.67

「火の球ストレート」を持つ男にして、今季4年ぶりに古巣阪神に復帰した藤川球児です。

中継ぎ候補は他に山口鉄也がいたのですが、藤川は2冊執筆していたので、藤川を中継ぎ部門でピックアップしました。

全盛期の藤川のストレートはハンパじゃないです。

www.youtube.com

動画は2006年のオールスターです。
※アイキャッチが清原なのは気にしないことです笑

一流のバッター相手に予告ストレートでバットにほとんど当たらないって尋常じゃないです。
何度見ても鳥肌たちます。

球児って名前をつけられて、ここまで名前負けしない選手になったこともすごいですが、見ていて本当にワクワクする選手です。

2016年シーズンからは先発として起用されるそうですが、オープン戦の動画を見る限り、ストレートのキレは十分ありそうです。

この人が投げる試合も現場で見てみたいところです。

抑え 上原浩治

  • 2013年シーズンの成績

登板:73、勝敗:4勝1敗、セーブ:21S、奪三振:101、防御率:1.09

2013年ワールドシリーズを制覇したボストンレッドソックスのクローザーである上原浩治です。

抜群のコントロールを誇り、74.1イニングを投げ与四球はわずかに9。奪三振は101なのでK/BBは驚異の11.2です。

K/BBは3.5を越えると優秀とされる中で上原の数値はおかしなことになっています。

しかもこの年だけでなくMLBでの通算は7.06、NPB時代の通算は6.88です。

NPB時代の通算6.88という記録は、2位が川上憲伸の3.53となっているので、圧倒的な記録であることがわかります。

MLBでも通算250イニング以上投げた選手の中では、K/BBの歴代1位となっています。

三振が取れて、四球を出さないという投手の中で一切の無駄のない選手です。

上原のストレートも藤川ほどではないですが、惚れ惚れするストレートを投げます。

国際試合でも無敗を誇る上原のハイライトと言えば、この2006年WBCでの韓国戦のピッチングを上げたいと思います。

www.youtube.com

これも何度見てもいいピッチングですね!

ちなみにこの「不変」という本は、わたしも読んだことありますが、世界一のクローザーのライフスタイルが非常に詳しく書いてあって非常に興味深かったです。

自宅がボルティモアにあるため、ボストンへは単身赴任という形でホテル暮らしということも影響しているためか、派手さとか全くなく、そのへんにいるおっさんみたいな生活なんですよね笑
そのあたりの親近感も上原の魅力の一つかもしれません。

2016年シーズンは、メジャー最高クラスのクローザーであるクレイグ・キンブレルを補強したこともあり、セットアッパーに回ることが濃厚ですが、今年で41歳を迎える上原浩治からも目が離せません!

まとめ

現役最多は金子千尋と上原浩治の5冊です。

野手での最多は井口資仁の3冊です。

現役のトップ10のうち、6名がメジャーリーガーまたはメジャー経験者であり、メジャーリーガーになると出版依頼が増えることもよくわかります。

また、外野手と捕手の著者が非常に少なかったです。
阿部慎之助あたりは本出していてもいいんじゃないかと思いましたが、まだ書いていないようです。

大島洋平、陽岱鋼、鈴木尚広の3名とも1冊のみです。

他にも意外と本を出していないんだなと思った選手は、坂本勇人・青木宣親・福留孝介あたりでしょうか。

ちなみに青木に関しては奥さんの佐知さんが書いた本ならありました笑

プロ野球という特殊な世界で、一流選手と呼ばれる人たちは、ふつうの人では考えられないような経験をします。

そんな経験を書籍を通して、知ることが出来るのはありがたい話です。

これからもプロ野球選手本チェックし続けることをライフワークとしたいと改めて思いました!