アムステルダムの街でハイネケンを奢ってもらったハンクおじいさんに「アムステルダム以外でおすすめの場所はないか?」と聞いたところ、「デルフトはいいぞ」と言ってました。
素直にハンクおじいさんのアドバイスにしたがって、行ってみたところ、本旅行で最も素晴らしい風景を見ることが出来ました!
そんなデルフトのレポートをお届けします!
デルフト(Delft)ってどこ?
デン・ハーグから南へ10kmほど行った場所です。アムステルダムからは、1時間ほどで行くことが出来ます。アムステルダム中央駅から電車で一本です。
「牛乳を注ぐ女」で有名なフェルメールの出生地がデルフトだそうです。
確かにそこらじゅうでフェルメールを推していました。
また「デルフト焼き」と呼ばれる白地に青色で描かれた陶磁器も名産のようです。
こんなことを、今Wikipediaで調べて知るくらい、何の下調べもせずに行ってみたのです。
ハンクおじいさんも「デルフトはいいぞ(Delft, yeah!Good place!)」としか言っていなかったですし、わたしも見どころを聞く英語力もなかったので、自転車持って突撃しました!
デルフト駅に到着!駅は近代的なたたずまい
ひとまず、エキナカのファーストフードショップでフライドポテトを食べました。
何か、白いソースのかかったフライドポテトを、アムステルダム中の人々が食べているのを見て、ずっと食べたいと思っていました。
めちゃくちゃ美味しかったです!白いソースはマヨネーズともサワークリームとも少し違うような、何とも言えない味でしたが、非常に美味です。
さて、駅前であたりを見渡してみます。基本は高い建物を探すことですよね!そうこうしていると、古めかしい教会のような建物が視界に入ります。
よし、行ってみよう!ということで、地図も見ずに、自転車を漕いでだいたいの方角で進んで行きます。ミスルートすら観光になるのがポタリングのいいところです。
どうやら教会かな?と思うのですが、一つおかしな点があります。
何だか、傾いているように見えるのです。
目の錯覚かな?と疑いつつ、近付いていき、水平なものと比べると明らかに傾いていることが分かります。
何で傾いてるの!と思い、周囲を散策しますが、当たり前のように傾いているだけで、手がかりは見つかりません。
「Oude Kerk」と書かれた場所に、入れそうな感じだったので、ひとまず中に入ってみます。
古い教会の中で厳かな気持ちに浸る
受付のおばさんが言うには、「もう一つ教会があって、そっちとセットだと7ユーロだよ」と言うので、勧められた通りにセット券を買います。と言ってもたいそうなものではなく、「このレシートをあっちで見せれば大丈夫だから!」という、物凄い簡素なシステムでした笑 こういうゆるさもオランダのいいところです。
教会内部は、パイプオルガンの音が響き渡り、まさに荘厳と言った雰囲気です。
わたし、パイプオルガンの音が非常に好きでして、パイプオルガンの音を聞くためにキリシタンになろうか悩むレベルで好きです。
わたしはイエスの有り難みとか全く分かりませんが、この教会にいるだけで、何だか浄化されるような不思議な気持ちになります。
ちなみになぜ教会が傾いているのか、ガイドブックに書いてありました!
英語で書いてあるので、わたしの超意訳ですが、「1900年くらいまではちゃんと真っ直ぐ立っていたけど、いろいろあって傾いちゃったんだ。デルフトの「ピサの斜塔」って呼ばれているぜ!」とのことです。「いろいろあって」の部分がよく分かりませんでしたw
さて、いつまでも教会にいるわけにいかないので、もう一つの教会に行ってみることにしました。
新しい教会、そして遥かな高みに向かってそびえ立つ塔
とりあえず、でっけえです!
フランスのシャルトルの大聖堂を思い浮かべました。しかし、こちらの教会の塔の部分は上まで登ることが出来るのです!
さっきのレシートを受付の人に見せると、5円玉みたいなコインをもらいました。
ゲートに入れて、塔の内部へと入って行きます。
階段は急な上に狭い上に、一方通行ではありません。
この狭い階段で登る人と、下る人がすれ違うシステムになっています。混雑した場合のことなんて、1ミリも考えていない、自己責任の世界・オランダらしい構造です。
ところどころ退避スペースがあります。絶対、退避スペースとして作ったわけではないと思いますが、結果的に今世において大いに役に立っています。
第一の層まで登ると、時計が動く仕掛けのようなものがあるフロアがあります。
特に見どころはないので、更に階段を登っていきます。
右回りに登るところもあれば、左回りに登っていくところもあって、身体が慣れません。
第二の層まで登ると、外に出られます!茶色い建物に、オレンジ色の屋根のコントラストが映えて美しい風景です。とても感動しましたが、まだ上があります。ある程度写真におさめてから、さらに上を目指します。
途中で、また時計仕掛けのようなところがありましたが、案内文がオランダ語でイミフすぎたため、先を急ぎます。とにかくひたすらに狭く急な階段を登り続けるのです。
そうして、ようやくたどり着いた塔の頂上は、目を見張るような絶景でした!
本旅行最高の絶景!
この高さです!ふつうに怖くて、足がすくみます。落ちようと思えば落ちることが出来る程度の柵なので、この文章を書いている今も思い出して手に汗握るレベルの高さです。
ただし、見える景色はまさしく絶景!先ほどの古い教会も、ミニチュアサイズの小ささです。
遥か遠くの都市群も見えます。
オランダは「ネーデルラント」の意味する通り、「低い平地」で構成されている国です。
水まみれの低い国土に運河を築き、干拓し、農作地を確保して、発展してきた歴史を思うと、感慨深いものがあります。
一通り、堪能したところで来た道を戻ります。登った高さだけ降りるのです。
非常に狭くて急な階段を降りるのは、けっこう怖いです。なのに、先を行くわたしよりはるかに老齢である夫婦は圧倒的な速さで降りて行きます。絶対、追いつくと思ったのに追いつけませんでした。鍛え方が違うようです。
降りきったあとは、教会の内部も見学できます。
この教会はどうやら、オランダ女王の結婚式が行われた場所なようです。
ステンドグラスも美しいです。
階段を昇り降りした疲れを、教会の席に座って癒やします。
教会音楽が鳴り響く中で、まったりと過ごす時間は贅沢でした。
結論、デルフトはいいぞ
ハンクおじいさんは、デルフトのどこがいいとか全く言いませんでしたが、行けば分かる素晴らしさでした。
わたしは詳細レポートを書きましたが、実際に見る風景は写真の10倍以上壮観です!
オランダ旅行するなら、デルフトはマストで訪れるべき場所です!
ここはマジでおすすめです!
・オランダ旅行記
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