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おすすめの軽量で走行性能の高い折りたたみ自転車11選

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最終更新日:2021年10月13日

ハッキリ言ってしまえば、折りたたみ自転車は最強の移動手段になり得ます。

移動手段としての総合的な性能で言えば、ロードバイクを凌ぎます。

なぜなら持ち運びしやすく、スペースを取らない、走行性能も悪くない、となると旅先での交通手段として家から持って行った折りたたみ自転車が最強の移動手段となり得るのです。

想像していただきたいのですが、京都の街を散策する際に、あのお寺からこのお寺までバスや地下鉄で移動すると大変だからタクシーで移動しちゃおうかな?みたいなシーンって無かったですか?

あぁ、この沖縄の海沿いの道路を自転車で走ったら気持ちよさそうだなあ〜、とか。

何なら海外の街にて、我が愛車にして大切な相棒と共に名所を駆け巡る旅なんてことも可能です。

なんですけど、残念なことに世の中には粗悪な折りたたみ自転車が数多く存在するため、

ー と言っても自転車重くない?
ー 折りたたむって言っても難しいんじゃないの?
ー 車輪が小さいと全然前に進まなくないの?

みたいなことを思っている方も少なくないと思います。

安心してください。
自称、自転車コンシェルジュのわたくし・あきさねゆうが厳選した、軽量で走行性能の高い折りたたみ自転車をピックアップしました。

それではご覧ください!

と、その前に折りたたみ自転車に関する前提知識

重量と値段

一般的に軽いものは高く、重いものは安いです。

折りたたみ自転車の平均的な重量は12〜13kgあたりです。

よって、12kg以下の折りたたみ自転車を軽いものと定義して、それ以上のものは除いて選びました。

実際10kg以上となると、結構重く感じると思います。折りたたみ自転車カスタム次第で転がして運ぶなんてことも可能ですので、12kg以下を許容範囲としました。

※一部12.1kgのものがあります。

走行性能について

結論からいうと、ギヤ比次第です。

安い自転車はギヤ比が適当だったりするので、漕いでも進まないものがあるかもしれませんが、わたしが紹介する自転車はすべて問題ありません。

折りたたみ自転車は一般的に16インチから20インチほどのサイズのホイールであることが多いです。

一般的なシティサイクルが26〜27インチ、クロスバイクやMTBやロードバイクは27〜29インチのものが多いです。

小さいから漕いでも前に進まないというのは、ペダルひと漕ぎでホイールが何回転するかによって決まります。

例えば、ロードバイクの例で言うと、700c(≒27インチ)で、ギヤ比がフロント50T(Tは歯の数)×リア11の場合、ペダルひと漕ぎで進む距離は

2.54cm×27インチ×3.14×50÷11=9.79m
※実際はタイヤの厚みが加わるため、数値はもう少し高くなりますが、本稿ではホイールのサイズで計算します。

となります。

これはロードバイクで一番重たいギヤに入れた時にひと漕ぎで進む距離です。

よって、フロントとリアのギヤ比が重要な要素なります。

続いて折りたたみ自転車の場合ですと、20インチで、小径車用コンポーネントのシマノ『カプレオ』のギヤがフロント45T×リア9Tの場合、ひと漕ぎで進む距離は

2.54cm×20インチ×3.14×45÷9=7.98m

となります。

ちなみに、ママチャリ等のシティサイクルでは、ひと漕ぎ5〜6mくらいとなるそうです。

よって、6〜8mほどの走行性能があれば、十分走りやすいと言えると思います。

このように小径車ということを差し引いて、考えられたギヤ比バランスになっている自転車は、特に安い価格帯においてはほとんどありません。

小さいホイールに合わせたコンポーネントを搭載していないと走行性能は十分に引き出されないわけです。

安い折りたたみ自転車は、たいていが安いスポーツ自転車に搭載されるコンポーネントの流用であるため、例えばフロント50T×リア14Tの場合、

2.54cm×20インチ×3.14×50÷14=5.70m

となり、ロードバイクより40%以上も前に進みにくい自転車と言えましょう。

したがって、折りたたみ自転車を購入する場合は、前後のギヤ比を調べることが肝要です。

また、上記の比較はすべて一番重たいギヤで比較しています。

ロードバイクにおいてすら一番重たいギヤは、下り坂で全力出す時にしか使う機会はないので、むしろ山を登る際などは一番軽いギヤを多用することが多いので、ギヤの幅も大切です。

なので、ギヤ比が低いからダメというわけではないです。

ひと漕ぎあたりすすめる距離が長い方が、直進安定性に優れている等の走行性能が高いと言って差し支えないと思ったため、その数値を載せております。

軽量な折りたたみ自転車

ルノー プラチナライト6

14インチホイール、重量7.0kg、フロント47T、リア11Tなので、MAXひと漕ぎ4.77mです。

重量6.8kgは、ハイエンドロードバイクに匹敵する軽量さです!
凄まじく軽いです。

これほど軽い自転車を紹介してしまうと、他が鉄塊に感じるほど、プラチナライト6は軽いです。

徹底的な軽量化のために、シングルギアを採用しています。
そのため、ひと漕ぎあたり進む距離は、ここで紹介している他の折りたたみと比べると少なめですが、
時速20〜25キロ程度での巡航であれば十分なギヤ比です。(※試乗して確認済み)

シングルギアだと、漕ぎ出しが重いのでは?と思う方もいるでしょう。
しかし、本体重量が6.8kgと軽いため、本来なら重たく感じるギアでも、漕ぎ出しがとてもスムーズです。

ただ上り坂ではもう少し軽いギアが欲しくなるかもしれませんし、下り坂でスピードが出た時に物足りなさを感じるかもしれません。
平坦路の巡航といった場面では十分な走行性能を発揮することでしょう。

折りたたみ機構は、一般的な折りたたみ自転車に採用されているフレームとハンドルポストを折ってたたむ形式です。
ここでも本体重量が軽いため、取り回しが楽にできます。


↑折りたたむ様子の動画

そして、何よりも価格が安すぎます。
10kgを遥かに下回る軽さで、10万円を遥かに下回るお値段は、もはや価格破壊です。

ルノー ライト10

先ほどのマグネシウム6をベースに、20インチホイール・7段ギアに対応したモデルです。

フロント52T、リア14-28Tなので、MAXひと漕ぎ5.92mです。

重量は10.8kgながら、20インチモデルでは非常に軽量な部類だといえましょう。

マグネシウム6と比較すると、リア28Tと軽いギアを使うことで、楽に坂道を上れます。ホイールサイズが14インチから20インチになったことで安定性が増し、MAXひと漕ぎ距離が伸びたことも相まって、下り坂での性能も向上しています。

にもかかわらず、価格はマグネシウム6よりも安いのです。

重さは及第点を下回っていればOKで、走行性能ができるだけ高いモデルを安く欲しいという方にはピッタリの一台です。

DAHON Horize

20インチホイール、重量12.0kg、フロント53T、リア11−32Tなので、MAXひと漕ぎ7.69mです。

信頼のDAHONブランドで、余計な装飾がなく、拡張性に優れた一台です。

将来的に、フロントディレイラーを搭載して、リアスプロケをよりワイドなものに換装する余地もあります。
またディスクブレーキを搭載できる台座も用意されています。

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動画の1:25くらいから折りたたむシーンが始まります。

折りたたんだ時のサイズもこのように非常にコンパクトな点も見逃せません。

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Birdy Classic

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birdy classic | Pacific Cycles Japan

スペックは18インチホイール、重量10.9kg、フロント52T・リア11-32Tでして、MAXひと漕ぎ6.79mとなっています。

折りたたみ自転車と言えば、このBirdyと言っても過言ではない歴史ある名作自転車です。

以前は『BD-1』という名前で販売されていましたが、国内の販売代理店が変わったため以前からの愛称であった『Birdy』ブランドとして再出発を切りました。

ネットで『BD-1 カスタム』『Birdy カスタム』で検索すると、多くのカスタム例が出てきます。

まさに、小径車カスタムブームを牽引した存在と言えましょう。

人気も高いため、輪行袋などのオプションも充実しています。

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慣れれば10秒くらいで折りたためる、芸術的な折りたたみ機構にも注目です。

折りたためるクロスバイクって感じです。

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BROMPTON

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イギリスの名車であり、先ほどのBirdyと双璧をなす折りたたみ自転車界の巨匠です。

カスタマイズ性が非常に高い製品で、最も走行性能が高そうなS6Lモデルでは、16インチホイール、重量11.4kg、フロント50T、リア外装13T、内装3段でMAXひと漕ぎ7m以上となっています。

どちらかと言うと、走行性能が高いというよりはギヤが重く感じることの方が多いそうで、ギヤを軽くするカスタマイズを行っている例も見受けられます。

Birdyと同様に、オプション製品が充実していることも見逃せません。

BROMPTON用内装5段・10段ホイールセット :: LORO HPV GROUP

こういった内装5段ハブに換装して、よりワイドなギヤレシオを選択できるようなカスタマイズをしている例もありますね。

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折りたたみ機構も芸術的なつくりになっていて、こちらの動画ではわずか10秒でたたんで持ち運んでいることがわかります。

また、コンパクトに折りたためて、折りたたみ自転車屈指の頑丈度を誇るため、通常輪行のみならず飛行機輪行にも十分耐えられる力を持っています。

自転車ってこんなにコンパクトになるんだという考え抜かれた折りたたみ機構も必見です。

※ブロンプトンについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

BIKE FRIDAY Pocket Rocket

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BIKEFRIDAY.JP : Pocket Rocket

わたしの隠れイチオシメーカーのバイクフライデーです!

走行性能と折りたたみ性能を極限まで高めたコンセプトでして、完全オーダーメイドとなっています。

20インチホイールで、重量は驚愕の8.9kgから用意されています。ギヤも選択出来るので、フロント52・リア11-32Tのようなロードのコンポから、小径車用のSHIMANO Capreoを選択すれば、フロント53T・リア9-26Tの最速セッティングも可能でしょう。
その場合には、MAXひと漕ぎ9.39mに達します。

価格は20万前後で収まると言われていますが、カスタマイズ次第なので予算に応じてコンポーネントの種類を変えるのもありですね。

またBIKE FRIDAYはすべてハンドメイドであるため、製品ごとに精度のバラつきが生まれるそうです。

素人が簡単に直せるものではないので、近くのBIKE FRIDAYを取り扱うショップに相談しながら購入することをオススメします。

後述のTyrellと並び、折りたたみ自転車界トップレベルの走行性能を持った機体であるだけに、走行性能と携帯性を求める人にとってファーストチョイスとなり得るので、ネットだけでなく実売店に行くべきと考えます。

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BIKE FRIDAY Pocket Rocketの折りたたみ機構はこのようになっています。

一瞬で折りたためる機構を持っているBIKE FRIDAYもあって、そちらは「tikit」というモデルです。

走行性能を求めるかどうかでふさわしい機種は変わってくると思います。

KHS F-20R

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http://www.khsjapan.com/products/f-20r/

20インチホイール、重量11.3kg、フロント52-39T・リア11-25Tの2*11段変速が可能なSHIMANO SORAがアッセンブルされ、ブルホーンバーでスポーティに走りぬく一台です。
MAXひと漕ぎは7.54mです。

長距離走るなら、ブルホーンバーやドロップハンドルがおすすめですので、まさにどこでも走り屋といったところでしょうか。

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折りたたみ機構については、この動画が比較的わかりやすいかと思います。

KHSの折りたたみ機構は、フレームを成形してからフレームを真っ二つに切って、留め具を取り付けるという製法をとっています。
そのため、折りたたみ部分の精度が非常に高くなっているため、剛性アップに寄与しています。

アメリカらしい質実剛健なブランドで、クロモリフレームの耐久性も相まって、走行性能と頑丈さを求める人には向いているかもしれません。

tern Verge N8

20インチホイール、重量11.0kg、フロント52T・リア11-32Tという非常にワイドなギヤレシオでいて、MAXひと漕ぎは7.54mで、価格も10万を切っておりリーズナブルです。

近年、徐々に人気が高まっており、ternを取り扱う店舗も増えている印象を受けます。

さらに本モデルternのVergeシリーズのエントリーグレードになっています。

上位モデルのX20になると、重量9.8kgとさらに軽量化されます。

見方を変えれば、1kgちょっとの重さの差に対して、20万円以上の価値を感じるかどうかが一つのポイントとなります。

折りたたみ機構はこんな感じになっています。

GIANT MR4ーR

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2017 Giant Bicycle [MR4 R]

折りたたみ自転車では珍しい24インチホイールを搭載し、重量9.9kg、フロント36/52T・リア11-28Tの2*11段変速で、MAXひと漕ぎ9.05mと、もはやたためるロードバイクです。

これでいて、価格が16万円とエントリーモデルのロードバイク級の価格です。

台湾の巨人ことジャイアント社の性能と価格の追求にはすさまじいものを感じます。

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24インチホイールですが、折りたたむと非常にコンパクトになります。

前輪を外すという手間と引き換えに折りたたみ自転車トップクラスの走行性能を手にしたと考えれば十分ではないでしょうか。

また、ジャイアントは部品の在庫が豊富なので、故障した時もお店に持っていけば、かなり手早く修理が可能だそうです。
巨大自転車メーカーである優位点ですね。

Tyrell FX

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Tyrell公式ホームページ 製品紹介

国産ミニベロブランドTyrell(タイレル)の登場です。

元々軽くて早いミニベロに定評があり、このFXモデルは待望の折りたたみモデルです。

Tyrellと言えば軽さが特徴です。

FXは、451ホイール(≒20インチ)で、重量は圧倒的正義の8.9kg、フロント53T・リア11-25Tで、MAXひと漕ぎ7.69mとなっています。

リアディレイラーにはロードバイクでも中級モデルに搭載されるティアグラがアッセンブルされています。

Tyrellの技術者にお話を聞いたことがあるのですが『自転車は楽しくなければ乗る意味がない。折りたたむことが好きな人は別ですけど笑』と言っていました。走行性と車体剛性の確保を最優先にしており、製品開発への凄まじい情熱とこだわりを感じました。

そのためフレームは他のメーカーと異なり、メイン部分を折りたたむ機構にはしていません。剛性確保が最優先だからです。

溶接の継ぎ目の処理までこだわった美しいフレームは、直進安定性に優れ、FXの更に上位モデルとなるとフィーリングはロードバイクそのものです。

BIKE FRIDAYと並び、折りたたみ自転車界トップレベルの走行性能を備えています。

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折りたたみ機構はこのようになっています。

まとめ

折りたたみ自転車を始めとするフォールディングバイク、ミニベロなど小径車の世界は、実は相当深いです。

カスタムを始めたら、それこそキリがないです。

まるで昔、ミニ四駆に熱中していたころに、パーツをあれでもないこれでもないと試したり、新しいシャーシーのミニ四駆が出たら買って試してみるあの日々の感覚に非常に似ています。

もし実際に購入する場合は、ネット通販も悪くないですが、住まいのお近くにあるプロショップで購入することを強くオススメします。

カスタマイズだけでなく、日常的なメンテナンスも専門家に見てもらいやすい方がいいですので。

こういったムック本には、カスタム例だけでなく折りたたみ・小径車を扱うお店のリストも載っていたりします。

末永く幸せな自転車生活を送るためにも、ショップ選びも重要な要素ですので、ネットの情報・書籍の情報から、自分に合った自転車、ならびにショップが見つかることを祈るばかりです。

その一助になればと思い、本稿を投稿いたします。

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