一言で表現するなら、YOSHIKIとは「決して妥協しない男」だ。
英語の発音一つをとっても、徹底的にこだわり抜いたためにアルバム発売が何年も遅れた。
ボーカル撮りが難航しすぎるあまり、ToshIがおかしくなってしまった原因の一つになっていたかもしれない。
ライブ前のリハーサルも徹底的に行うあまり、開演が遅れることは日常茶飯事だ。
『YOSHIKI/佳樹』という本で読んだエピソードを一つ紹介したい。
X JAPANは北陸でライブした時の話だ。
YOSHIKIはライブ中の自身のパフォーマンスに納得がいかず、どうしても練習して修正したかった。
しかしライブ会場付近では、ドラムを叩ける設備もないし、何より自前のドラムで練習しなければ意味がなかった。
そこで、ライブ終了直後にタクシーを拾って、運転手に東京へ向かうように告げた。
自宅の演奏室で、ドラムの練習をするためにだ。
十万円近い金額をかけて、自宅に着いた際はすでに翌日の早朝だった。
そこからYOSHIKIは気絶するまでドラムの練習をしていたそうだ。
…翌日にも北陸でライブがあるにもかかわらず。